2019年のノーベル経済学賞、米国の3氏に
コメント
注目のコメント
貧困解決に関する政策効果検証に、RCTという手法を確立された方々というのが私の認識。日本でも無駄な財政出動をしないためにもRCTによる定量的検証ニーズが高まっているようで、厚労省周りでも聞くようです!ちなみにデゥフロさんの翻訳本RCT教科書は、今年日本で出たばかり。あとは、RCTというのはデジタル世界でのABテストに似たもので、経済学者の伊藤先生の著書でも紹介されてるよ!あのオバマ氏の大統領選挙でも用いられたとか。
2001年に世界銀行の研究所でインターンをした時、途上国で実験したいって言ったら、そんな研究やっても開発経済学では認められないぞって、当時の世銀研究所のマネージャーに言われました。エスターデュフロがPhD を取ったのは1999年。2001年当時、開発経済学で実験する人はまだほとんどいませんでしたし、世銀研究所のマネージャーもまさか開発経済学の主流がそっちにシフトするとは夢にも思っていなかったようです。
私は開発経済学の将来は実験だと信じていたので、マネージャーと言い合いになり、インターン後コンサルタントとして世銀に残るオファーをもらったのに、断って大学に帰り、実験経済学を専門にしました。今では世銀のどの部署でも政策実験は当たり前のようにやっています。
ちなみに、初めてノーベル経済学賞を取った女性はエリノアオストロムで、彼女も実験経済学(公共財実験)をしていました。とても可愛がっていただいたので、受賞の三年後に癌でお亡くなりになった時は本当にショックでした。研究者としてはもちろんですが、人間としてもとても素晴らしい方で、私にとっては一生で1番の最高のメンターでした。彼女がいたからアリゾナ州立大学に就職したし、実験が続けられました。ノーベル賞を取られてからも、後輩を熱心に指導され、亡くなる直前まで論文のアドバイスをしてくださったこと、一生忘れません。
https://www.afpbb.com/articles/-/2651921?cx_amp=all&act=all