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貧困解決に関する政策効果検証に、RCTという手法を確立された方々というのが私の認識。日本でも無駄な財政出動をしないためにもRCTによる定量的検証ニーズが高まっているようで、厚労省周りでも聞くようです!ちなみにデゥフロさんの翻訳本RCT教科書は、今年日本で出たばかり。あとは、RCTというのはデジタル世界でのABテストに似たもので、経済学者の伊藤先生の著書でも紹介されてるよ!あのオバマ氏の大統領選挙でも用いられたとか。
2001年に世界銀行の研究所でインターンをした時、途上国で実験したいって言ったら、そんな研究やっても開発経済学では認められないぞって、当時の世銀研究所のマネージャーに言われました。エスターデュフロがPhD を取ったのは1999年。2001年当時、開発経済学で実験する人はまだほとんどいませんでしたし、世銀研究所のマネージャーもまさか開発経済学の主流がそっちにシフトするとは夢にも思っていなかったようです。
私は開発経済学の将来は実験だと信じていたので、マネージャーと言い合いになり、インターン後コンサルタントとして世銀に残るオファーをもらったのに、断って大学に帰り、実験経済学を専門にしました。今では世銀のどの部署でも政策実験は当たり前のようにやっています。

ちなみに、初めてノーベル経済学賞を取った女性はエリノアオストロムで、彼女も実験経済学(公共財実験)をしていました。とても可愛がっていただいたので、受賞の三年後に癌でお亡くなりになった時は本当にショックでした。研究者としてはもちろんですが、人間としてもとても素晴らしい方で、私にとっては一生で1番の最高のメンターでした。彼女がいたからアリゾナ州立大学に就職したし、実験が続けられました。ノーベル賞を取られてからも、後輩を熱心に指導され、亡くなる直前まで論文のアドバイスをしてくださったこと、一生忘れません。
https://www.afpbb.com/articles/-/2651921?cx_amp=all&act=all
本年度のノーベル経済学賞に関する記事をnoteで公開しました。受賞者たちの研究内容を(非専門家でも理解できるように)分かりやすくまとめた
・Popular Science Background
の拙訳を掲載しています。研究業績や関連書籍、その社会的な影響などにご関心のある方はぜひご参考下さい!
https://newspicks.com/news/4300997?
アビジット・バナジーは米国人とあるが、米国籍インド人と言ったほうが日本人にとっては理解がしやすい。インドのカルカッタで生まれ育ち大学も大学院もインド、その後米国に渡りドクターを米ハーバードで取得している。
つまり典型的なインド人移民一世。一世というのが大事。日本人が想像する移民つまり親に連れてこられたり生まれから米国だったりの二世、三世移民とは違う。
今回の受賞はそのアビジット・バナジーと、その奥さんと、同僚の3人。
ちなみに世界一流のアカデミにはインド人移民一世はこれに限らずゴロゴロいる、アイビー・リーグ大の学長、学部長なども多い。

その母国インドが抱える最も大きな社会問題、貧困を経済学で解明しノーベル受賞は本当に素晴らしい。穿った見方をすれば、世界中で格差、分断が蔓延している今日、何らかのメッセージなのかもという気すらしないでもない。
お三方の功績に直接関係する話ではないですが、以下、ざっくりと雑感を…

医学の世界がRCTのみならず、リアルワールドデータの活用への道を模索しようとする中、ある種リアルワールドデータしか無い中で、統計解析(計量経済学)の方法論を磨いて因果関係を特定しようと試行錯誤してきた経済学がRCTに向かうという違和感。

先進国だとRCTの適用自体が倫理的な観点で議論になるのに、途上国だとあっさりやれてしまう矛盾。

遅れてきたEBPMブームと相まって、今回のノーベル賞で日本でもRCT活用の是非の議論が盛り上がる、かもしれませんね。所詮、実験室の外でできる実験なんて限界がありますし、貧困の解消だったり健康の増進だったり、根本の目的を忘れずに向き合いたいですね。
いつかはわからないが必ず受賞するであろう3人ですね。話題にするなら、なぜか、よりもなぜ今か、ということでしょうか。

植木さんのコメントに触発され、RCTに対する批判ツイートを見かけたので、貼り付けておきます。もちろん批判があるからといって、彼らの業績に問題がある、というわけではなく、RCTその先にどういう議論があるか、という点でご参考まで。
https://twitter.com/ingridharvold/status/1183722222118166529
今年の物理学賞もそうだったが、日本人が受賞しないと反応が極端に薄くなるのがつらみ。物理学賞や医学生理学賞の時のピック数を化学賞と比べると桁で反応が変わることが分かってしまった。。。経済学賞に関しては専門家のコメントが欲しいと思っていたところだが、大阪大学の安田先生のコメントがありますね。

>追記
経済誌らしく、ピック数が物理学賞や医学・生理学賞を上回った。これはある意味健全な流れだと思う。その上で、物理学や医学・生理学にももっと興味を持って欲しい。というのは過分な期待だろうか。
開発経済学と生物統計学の分野を超えた連携の受賞はとても意義深いですですね。デュフロ教授は46歳、史上最年少でかつ女性で夫妻の受賞!開発途上国では教育や医療、金融、新技術へのアクセスが貧困問題にどう結びついているか、データが非常に用意しにくいのです。
そこで、生物統計学で使われているRCT(少ない調査対象の中、ランダムに調査対象を割り当てて、統計のバイアスを減らす手法。薬などの効果検証で人体影響は極力減らす為1950年頃から使われ始めました)を開発途上国の研究に応用し、なるべく少ない調査対象で本当に効果のある貧困対策を研究する手法を確立したのが画期的でした。

以下、友人の安田氏の翻訳から、興味深い箇所を抜粋します

【学校で行われた初期のフィールド実験】

より多くの教科書を持つことが生徒の学習成果に与える影響を調べたいのであれば、単に教科書へのアクセスが異なる学校を比較することは有効なアプローチではない。これらの問題を回避する1つの方法は、比較される学校が同じ平均的な特性を持つことを保証することである。これは、比較のためにどの学校をどのグループに置くかを偶然(ランダム)に決めることによって達成できる。これは、自然科学と医学における実験の長い伝統の根底にある古い洞察である。従来の臨床試験とは対照的に、ノーベル賞受賞者は、個人が日常の環境でどのように行動するかを研究。

実験の結果、教科書の増加も無償給食も学習成果に影響を与えなかった。

その後のフィールド実験で、多くの低所得国の主要な問題は資源の不足ではないことが示された。むしろ、最大の問題は、教師が生徒のニーズに十分に適応していないことである。
短期契約の教師を持つ生徒は有意に良い試験結果を示したのに対して、常勤の教師1人当たりの生徒数が少ないことは有意な効果を示さなかった。
学校のガバナンスを改善し、仕事をしていない教師に責任を求めることも、費用対効果の高い方法である。

<マイクロクレジット>

Banerjee、Dufloらは、インドの大都市ハイデラバードの貧困世帯に焦点を当てたマイクロクレジット・プログラムに関する初期調査を行った。彼らのフィールド実験では、既存の小規模企業への投資に対するプラスの効果は比較的小さかったが、消費やその他の開発指標に対する効果は、18カ月でも36カ月でも見られなかった。
ついさっき発表のノーベル経済賞の
非専門家でもわかりやすい公式解説を
阪大安田先生が日本語訳化!

しかも日本語でわかる参考文献付

この速度大変ありがたい!!
https://note.mu/yagena/n/nef09736ede58
「貧乏人の経済学 もういちど貧困問題を根っこから考える」 https://amzn.to/2OLL9KD の著者ですね.「貧乏人」と聞いて抱くイメージを変える.「ランダム化対象試行」(この本で初めて知った)という科学的な手法で現実の解明を目指した.