最新事例にみる、量子コンピューター時代の歩き方

2019/10/16
米ロッキード・マーティン、米グーグル、NASA(米航空宇宙局)など多くの企業・機関が量子コンピューターのビジネスでの利用について研究を始めている。
中でも商用利用に向けた研究に力を入れているのが自動車産業だ。
独フォルクスワーゲンやデンソーが国際会議などで量子コンピューターのアプリケーション研究を積極的に発表し、注目を集めている。
『量子コンピュータが変える未来』(オーム社)の共著者であるデンソーの寺部雅能氏と東北大学准教授の大関真之氏による対談の第2回は、商業利用に向けた企業の動きをテーマにお伝えする。
世界を変えるテクノロジー「量子コンピューター」とは何か
バンコクを悩ます超渋滞を解決
──デンソーは東京工業大学で西森秀稔教授とともに量子アニーリングを研究していた門脇正史さんを招くなど、量子コンピューターの利用に向けた研究に積極的ですね。
寺部 自動車業界は「100年に1度の変革期」と言われ、車をインターネットに接続してサービスと結び付けるMaaS(Mobility as a Service、車のサービス活用)が盛り上がっています。
そういった時代の基盤となる技術をデンソーから生み出したいという思いで量子コンピューターの利用の研究に取り組んでいます。
その一つが、豊田通商とタイ・バンコクで取り組む交通渋滞解消の実証実験です。