日立化成の売却交渉、ベインや日東電工などが2次入札へ=関係筋
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日東電工か…
日東電工は本業がディスプレイ部材である偏光板。世界シェアを住友化学とLG化学と分け合う。
そして、その他の光学部材、特にタッチパネルに使われるITOフィルム(透明導電フィルム)ではデファクトスタンダード。
8064億円の売上高のうち、半分は光学部材が占める。
スマホ用有機ELパネルのオンセルタッチ化が進むとこのタッチパネル用のITOフィルムが要らなくなる。オンセルタッチ化は今後どんどん進むだろう。
更に有機ELは液晶パネルと違って偏光板の枚数が一枚減る。有機EL向けでは住友化学が子会社の東友と一緒に三星向けへかなり供給してきており、小型有機EL市場における三星の規模が拡大すればするほど日東電工にはダメージになる。
大型液晶パネル向けでは中国でロールtoパネルなど新しいビジネスモデルを生み出してきたが、これも今後盤石というわけではない。
今後のことを思えば日立化成を買収することで電子部材の中でも半導体や電池など日東電工の得意領域を補完できる部分が多く、名乗りを挙げていることには納得感はある。日立化成が得意とする領域と日東電工の得意領域は意外と被ってない。
もし買収したとして世界中の拠点のPMIが大変そうだけど。
日東電工の収益力が年々低下しつつある。2018年は927億円の利益。いや、結構すごい会社だと思うんですけどね。さてどうなるか。下記は4月時点の報道だが、事業会社系としては三井化学、三菱ケミカル、住友化学といった総合科学大手も入っていたが、結局残ったのは日東電工だけなのだろうか。
https://newspicks.com/news/3850339
日立にとってはM&A戦略のための資金調達という文脈もあろう。足元Thyssenのエレベータ事業を買収しようとしているタイミング。
https://newspicks.com/news/4240281
https://newspicks.com/news/4287244日東電工は素材と言いつつ原料は持ってないので、加工メーカーと言うべきか。しかしその中で営業利益率10%を稼ぎ出す優良会社。
https://www.nitto.com/jp/ja/others/ir/finance/invest/file/1_pdfsam_10year_2019.pdf
とは言えトレンドとしては頭打ち傾向。日立化成も原料は持たず加工メーカーなので、親和性はあるような気がしますね。