台風だけじゃない。宇宙にも存在する巨大な「渦」の数々:今週の宇宙ギャラリー
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注目のコメント
「そこでできた渦が世界を生み出し、すべての自然物を生み出した」
(「混沌からの秩序」著:I.プリゴジン&I.スタンジェール)
渦には何か不安な感覚を抱かせつつ、一方で何か物事の根源を感じさせる、不思議な魅力がある。
記事では大きな宇宙構造中の渦の話でしたが、逆に、ヘリウム超流動における量子渦や、超伝導体におけるアブリコソフ-ボルテックス、磁性体中の渦状スピン配向を準粒子として数学的にモデル化したスキルミオンなど、原子サイズの極小渦もあります。
スキルミオンに関する過去のコメント
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仮想粒子 省エネ化のカギ?
https://newspicks.com/news/3869612/バスタブのお湯を流す時も周りますねぇ そう言えば、こないだオーストラリアに行った時、確かめるのを忘れてしまいましたねぇ、ホントに逆に周るのか
アリストテレス系譜のいわゆる科学は、実体の基本形を「剛体」としていますが、ドイツ観念論のシェリングは渦などの「活動体」をベースとして自然を考えていました。数学を用いる以上、剛体で考えるほうが扱いやすいですが、基本は働きが宇宙を構成しているのでしょう。
でも、この記事だけじゃほとんど何も分からないですね。「自己組織化」とか「散逸構造」とかいろいろ用語はあるのですが。
散逸構造は、プリゴジンが提唱した概念で、これで1977年のノーベル化学賞を受賞しました。
熱量は、高い温度のところから、低い温度のところへ移動します。この際、系全体の熱量を温度で割ったものを、変化前と変化後で比較すると、必ず正の値となります。
これがエントロピー増大を意味します。宇宙ほどの系で、このエントロピーが減少することがないため、プリゴジンはここから時間の非可逆性を示したようです。
散逸構造とは、熱量の移動を、内部から外部へと逃がすことで、内部のエントロピー(構造)を維持する働きです。
台風の個体性がまさにそれで、内側の動きの乱雑さ(熱)を、外側に放出し続けることで、台風の渦としての形を維持します。
例えば他に、地球が雲の凝固で熱を放出したり、人が発汗して体温を下げる場合にも見られます。
個体性があるものには、ほとんど散逸構造が形成していると考えて良いかと。最近はやりの、自発的対称性の破れも関係していそうですね。