[ベルリン/フランクフルト 9日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のデギンドス副総裁は9日、金融緩和の副作用が顕在化していると発言、追加利下げのハードルは高いとの認識を示した。

マーケット・ニュースとのインタビューで述べた。

市場では、来年3月までに追加利下げがあるとの見方が浮上しているが、市場の期待に水を差す格好となった。

副総裁は「(中銀預金金利の現行水準である)マイナス0.50%は、現時点で適切な水準だと感じている。追加利下げについては、理事会内で徹底した良い議論が行われるだろう」と発言。

「追加利下げは可能だが、金融政策の副作用が次から次に明らかになっており、次から次に顕在化している」と述べた。

副総裁は、英国の強硬な欧州連合(EU)離脱や世界的な貿易摩擦の激化などがユーロ圏経済のリスクになると警告する一方、先月発表した量的緩和の再開など、包括的な金融緩和策を急いで変更する必要はないとの認識を示した。

量的緩和の再開に対しては、ドイツやオランダなどから批判が出ているが、副総裁はあまり騒ぎ立てるべきではないと主張。来月1日にラガルド新総裁が就任しても、ECBが政策を180度転換することはないと述べた。