米国が中国当局者にビザ規制、資本フローも制限か
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ビザ規制の対象となるのは、中国政府の当局者でウイグル自治区での迫害に関与している人物とその家族、とのことですが、氏名は特定されていません。状況に応じて、適宜適用されることも予想されます。
折しも、劉鶴副首相が率いる代表団が貿易交渉のためにワシントンに到着する直前です。劉鶴副首相が入国拒否されはしないでしょうが、交渉前に出したネガティヴなサインとしての効果もあるでしょう。思い出そう。トランプ政権は、中米諸国への援助を大幅に縮小し、それで貧困化して米国を目指す移民が増えると、メキシコに対して経済制裁を課すと脅した上、国境付近でただの民間人の前に軍隊まで出した。
米国は、中国に対する圧力を弱める気はないでしょう。米国は、短期的に経済的損害を被っても、長期的には、中国が一時的に奪うかもしれない覇権を取り戻さなければならないと考えていると思います。また、中国が簡単に、米国が主導してきた国際秩序を創り変えることも許さないでしょう。
中国は、「自由で開かれたインド太平洋」は「排他的」であると批判しています。なぜ排他的なのかというと、「自由」が参加の条件となっているからだということです。一方で中国は、「一帯一路」には何の制限も付いておらず、誰でも参加できるから開放的なのだと主張し、日本にも、一帯一路に参加するよう求めています。
しかし、日本にとって、自由や人権を大切にするという価値観は、国際秩序の基盤ともなるものであるはずです。「自由」が制約事項になって参加できないという国は、そもそも「自由」や「人権」を重んじることがないと自ら言っているようなものです。