[シドニー 8日 ロイター] - ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)が発表した9月の企業信頼感指数は前月から1ポイント低下し、ゼロとなった。

企業景況感指数はプラス2と前月から1ポイント上昇したものの、6カ月連続で平均を下回った。

オーストラリア準備銀行(RBA)はこのところ、積極的な利下げを実施しているが、企業セクターのセンチメントを押し上げるには至っていないようだ。

NABグループのチーフエコノミスト、アラン・オスター氏は「両指数とも、平均のプラス6を引き続き下回っているものの、2018年半ばからの全般的な低下傾向は和らいでいるようだ」と指摘。

その上で「利下げは支援になるが、その効果は遅れて出てくる。弱い消費者(心理)や世界的な不透明感の高まりを踏まえると、短期的には大きな改善は見込めない」との見方を示した。

RBAは今年に入り、3回の利下げを実施。政策金利は過去最低の0.75%となっているが、金融市場は年末までにあと1回の25ベーシスポイント(bp)の利下げを織り込んでいる。

NABのデータでは、内需動向が反映される今後の受注に関する指数がマイナス2と8月のマイナス4からやや改善したものの、マイナス圏にとどまった。

インフレ指数もさえない数字となり、労働・小売コストはやや伸びが鈍化した。

雇用指数は1ポイント上昇してプラス3だった。