自動運転開発のカギを握る「センサー競争」がアツい
2019/10/6
子供と障害物が見分けられない
自動運転車開発ビジネスがリセットを余儀なくされた今年、設計者の間では、現在の自動運転車の認知能力では安全性が確保できないとの認識が高まっている。
そこで検討されているのが、より洗練されたセンサーとテクノロジーの採用だ。雨にも負けず、地中の奥までスキャンできる技術が自動車に組み込まれるかもしれない。
「現段階ではセンサーシステムに不備があります」と、自動運転の研究開発に技術を提供するオートノマスタッフ社のボビー・ハンブリックCEOは言う。
そもそも、車の「目」であるセンサーに物体や人をはっきり見ることができなければ、周囲の状況を把握する──たとえばよちよち歩きの子供とカラーコーンを見分ける──ことなど到底望めないと、ハンブリックらは指摘する。業界の言葉を借りるならば、正確な「認知」を抜きにして「分類」はできない。
これまでは、4種のセンサーを組み合わせて使うのが標準モデルだった。ビデオカメラ、レーダー、超音波センサーにLiDAR(「光検出と距測」を意味するlight detection and rangingの略。ライダー)である。
アプティブからウェイモまで、自動運転技術の先端を走る企業は共通してこのアプローチを採用してきた。
しかし、いくらテスト走行を重ねても実用化のめどは立たず、現在のモデルに無理があることは明らかだ。
軍事技術に集まる期待
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