【教訓】リーダーが「超KY」という悲劇
NewsPicks編集部
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香港の行政長官である、キャリー・ラムという女性トップの置かれた、苦しい立場がヒシヒシと伝わってきます。しかし、記事内にあるように、メディアを集めた場所で「自分の意志で辞められないこと」や、中国側の対応を話したことが、すべてリークされたという話が衝撃的です。
こうした際どい情報コントロールができないということは、彼女がある意味では、正直であり、ある意味では非常事態などに弱いリーダーなのだなという印象を受けてしまいます。
世界中のジャーナリストが撮影した香港の風景には、彼女の写真やイラストを掲げて、きびしく批判するデモ隊の姿がたくさん映っています。なんとも言えない気持ちです。本企画で2本目の記事です。期待を受けて登場したキャリー・ラム行政長官でしたが、現状では香港の人々の不満を一身に背負う形になっています。彼女に欠けていたのは一言でいうと「政治的スキル」だということかもしれません。香港市民の感情や世論を感じ取る敏感さと言い換えてもいい。ものすごく優秀な人だと思いますが、今回の覆面禁止法も含めて、そういう人が誤っているようにしか思えない決定を次々と下していくのは、煮詰まった組織ではしばしば見られることですが、国家においてはより大きな悲劇をもたらすものです。
もちろん批判されるべきはキャリーラムを任命した人の任命責任ですが、建前としては政府対政府なので大陸は手を出さない。変えるデメリットが大きすぎるから。ここで放置する共産党の政治センスもまた凄い