[2日 ロイター] - 米電気自動車(EV)メーカー、テスラ<TSLA.O>が2日公表した第3・四半期の納車台数は前期比1.9%増にとどまり、市場予想を下回った。株価は米株式市場引け後の時間外取引で6%近く下落した。

全モデルの納車は9万7000台と、リフィニティブ/IBESがまとめたアナリスト予想の9万7477台に届かなかった。

このうちスポーツ型多目的車(SUV)の「モデルS」「モデルX」は1.4%減の1万7400台で、アナリスト予想の1万8829台を下回った。独アウディ<NSUG.DE>と英ジャガー・ランドローバー<TAMO.NS>が最近投入したEV型SUVとの競合が強まった。

小型セダン「モデルS」は7万9600台と、市場予想の7万9470台を上回った。ただ、前期比増加率は2.6%にとどまった。

テスラによると、第3・四半期は受注台数が納車を上回ったため、第4・四半期開始時点で受注残を抱えているという。同社がこれまで示した2019年通年の納車見通しは36万─40万台。ロイターの推定では、目標達成には第4・四半期に10万台以上を納車する必要がある。

イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は今年下半期の利益率改善と黒字化のため、コスト削減を進めてきた。同氏はこれまで、第3・四半期は収支をトントンにし、第4・四半期に黒字化を目指すと述べている。同社はこの日、利益よりも販売台数の伸びや生産能力の増強、キャッシュフロー創出に重きを置いていると説明した。