[東京 2日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反落。前日の米国株主要3指数が大幅に下落し、為替も1ドル107円後半へ円高方向に振れたことで、朝方から売りが先行した。寄り付き後に160円安となったものの、下げの勢いは強まらず、前場はマイナス圏でもみあった。後場は為替がやや円安基調で推移したことで、下げ幅を縮小したものの、手掛かり材料も少なく方向感が出なかった。

TOPIXは反落。東証33業種では、機械、輸送用機器、鉱業が値下がり率上位にランクイン。一方、電気・ガス、陸運、建設業は買われた。

米供給管理協会(ISM)が1日公表した9月の製造業景気指数は47.8と、前月の49.1から悪化し、2009年6月以来約10年ぶりの低水準となった。グローバル景気の後退懸念が浮上し、前日の米国株式市場では主要3指数がそろって大幅安。東京市場もその流れを引き継いで朝方から売りが先行した。

後場の日経平均は手掛かり材料がないまま、一進一退の動きが続いた。市場からは「ISMの数字は悪かったが、米株市場が過剰反応したようにも捉えられる。米中閣僚級協議の結果や企業決算など総合的に考える必要もある」(みずほ証券・投資情報部部長の倉持靖彦氏)との声も出ていた。

北朝鮮のミサイル発射や、香港情勢の悪化の影響は限定的だった。中国建国70周年の1日は、香港で「逃亡犯条例」改正案に抗議するデモ隊と警官隊との衝突が激しくなったが、市場からは「中国が軍事介入してくることへの警戒はあるものの、今のところ反政府デモ隊と警察の対立激化であり、マーケットではあまり意識されていない」(運用会社)との声が出ていた。

個別銘柄では、指数寄与度が大きいソフトバンクグループ<9984.T>が2.67%安となり、指数を約25円押し下げる要因となった。同社が出資する共用オフィス「ウィーワーク」を運営する米ウィーカンパニーが30日に新規株式公開(IPO)目論見書の取り消しを申請、上場計画を撤回したことが引き続き嫌気された。

アドバンテスト<6857.T>、東京応化工業<4186.T>は年初来高値を更新。市場からは「日本株は割安との見方から、海外投資家の資金が入ってきている。米中の貿易摩擦が長期化するとサプライチェーンを再構築する必要も出てくるとの思惑もあり、半導体の周辺の銘柄が注目されている」(国内証券)との声が出ていた。

本日東証2部に上場したレオクラン<7681.T>は買い気配ストップ高。初値は2920円で、公開価格の2700円を8.14%上回った。

東証1部の騰落数は、値上がり1057銘柄に対し、値下がりが1007銘柄、変わらずが87銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21778.61 -106.63

寄り付き    21744.62

安値/高値   21725.23─21795.01

TOPIX<.TOPX>

終値       1596.29 -6.71

寄り付き     1590.31

安値/高値    1589.73─1597.14

東証出来高(万株) 117164

東証売買代金(億円) 20872.07