ビジネスパーソンが陥る「ノウハウ依存症」の正体
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『他者と働くーー「わかりあえなさ」から始める組織論』の出版に合わせて、インタビュー記事が公開されました。今日から三日間連続です。
今回は、ビジネスの世界で生じている「依存症」的な状態について、お話をしています。
依存症はただ直せばいいという話ではありません。そうではなくて、なるにはなるだけの困っていることがあり、それに向き合っていくことができるようになると、徐々に解消されていきます。
ナラティヴ・アプローチの諸実践や研究を読んでいくと、ある種の依存症的な問題を解決というよりも、解消(それは単に解かれるだけの問題かを捉え直す)ことに主軸が置かれているものが多くあることが分かります。
この観点から、ビジネスの世界で生じている「ノウハウ依存」についてお話をしました。
私はこの問題意識から、今回の本を書くに至りました。
もちろん、私自身もそこから自由なわけではありません。私も含め、誰しもが持っている依存症的な苦しみから一歩踏み出すきっかけに、今回の本がなってもらえたらと心から願っています。
より善い社会を希望をもって築いていきましょう。書籍の担当編集をさせていただきました。
初めて宇田川先生とお会いしたとき、NewsPicksの者だと名乗ると、「NewsPicksは分断を助長してはいないか。さよならおっさんだの、ニューエリートだの、圧倒的ノウハウだので、ビジネスパーソンをむやみに煽るのは詐術ではないのか」とご指摘いただきました。
そんな宇田川先生だからこそ、今、NewsPicksに登場してほしい。NewsPicks読者に投げかける知恵とメッセージがある。そう見込んで、お願いをし、本書の刊行に至りました。
本書の背景としての「ノウハウ依存症」、つまり「コントロールできない苦痛を、コントロールできる苦痛に変えること」について、必読です。
なお、1800Pickを超える好評を博した、宇田川先生のNPデビューのインタビューはこちら。
つながりの「量」を「質」に変える鍵とは?
https://newspicks.com/news/3358764/簡単に解決できるハウツー本が売れるのは、「依存症」。自分でちゃんと状況を見て改善しようという意識が希薄だから。なるほど。
セミナー講師をしていてよく思うのが、参加者はセミナーですぐに答えが見つかるものだと思っているということ。こちらはヒントを話しているつもりなのだけれど、参加者は自分の課題や問題を解決してくれる答えを期待しています。
しっかり考える訓練をすることが大切ですね。