ベゾスとイーロン・マスク、宇宙ビジネスから読み解く二人の思考

2019/10/2
最前線で活躍するイノベーターたちの講義をオンラインでお届けする動画講義『MOOC』。
今月は「テクノロジー・サイエンス」特集をお届けしている。
今回はその第8弾として、一般社団法人SPACETIDE 代表理事兼CEO A.T. カーニー株式会社プリンシパル 石田真康氏の「ゼロから始める 宇宙ビジネス参入ガイド」を配信する。
堀江貴文氏が参画するインターステラテクノロジズがロケットの打ち上げに成功するなど日本でも盛り上がりを見せる宇宙ビジネス。
その市場規模は近い将来およそ100兆円になると予想されている。
宇宙ビジネスで2大巨頭として君臨しているのは「イーロン・マスク」と「ジェフ・ベゾス」だ。2人は「宇宙文明を築く」というビジョンを掲げ、月への移住など実現すべくビジネスを展開している。
また人工衛星のデータを活用したビジネスや宇宙旅行などが広まり、宇宙は私たちにとってより身近な存在になるかもしれない。
本講座では、大きな可能性を秘めた宇宙ビジネスの全貌について石田氏が「約3分×10回」で解説。将来、宇宙ビジネスで成功するためのヒントがつかめるだろう。
今回は無料公開中の第1話の内容と第2話以降の概要についてお伝えする。

100兆円市場が誕生する

皆さん、「宇宙」と聞くとどんなことを思い浮かべますか?
宇宙=国家プロジェクト。
「アポロ計画」など国家が予算を出し、ロケット開発など様々なプロジェクトをリードして成功を収めてきました。
しかし近年は「宇宙=民間ビジネス」に移行しつつあります。
国家から民間へ、プロジェクトからビジネスへ、このような潮流が起きているのです。
それでは、民間の宇宙ビジネスはどれほど盛り上がっているのでしょうか。
現在の宇宙ビジネスの市場規模は約39兆円です。
しかし、この規模は近い将来およそ100兆円になると言われています。現在のおよそ2.5倍の規模になると予想されているのです。
まさに成長産業として宇宙ビジネスは注目を集めているのです。
さらに、宇宙ビジネスに対する出資額は過去5年で約1.4兆円にのぼります。
世界で宇宙ビジネスを手掛けているのは約1000〜2000社あると言われています。
その中でも有名なのがイーロン・マスクが経営するSpaceX、ジェフ・ベゾスが創業したブルー・オリジンです。
一方、日本はどうなっているのでしょうか。
日本の宇宙ベンチャーに投資された金額はおよそ400億円。この受け手として、日本には40社ほど宇宙ベンチャーがあります。
その中には皆さんにもお馴染み、堀江貴文氏が参画するインターステラテクノロジズも含まれます。
また月に様々な物資の輸送を実現しようと立ち上がったispaceは、シリーズAで(2019年9月時点で)過去最高の100億円もの出資を受けています。
世界はもちろん、日本でも盛り上がりを見せる宇宙ビジネス。本講座ではその全貌をお伝えします。

宇宙ビジネスのイロハを学び尽くす

「ゼロから始める 宇宙ビジネス参入ガイド」では、第2話以降でその内容を詳細に解説する。
第2話以降のタイトル、内容は以下のとおり。
宇宙ビジネスといえば「ロケット打ち上げ」や「衛星開発」を思い浮かべる方が多いのではないだろうか。
しかし約39兆円の市場規模のうち、「ロケット打ち上げ」や「衛星開発」が占める割合は低いという。
それでは宇宙産業の主力ビジネスは何か。石田氏が明かす。
「宇宙産業には大きく分けて6つのセグメントがある。」
石田氏は宇宙産業の変化を踏まえながらこう述べる。
宇宙ビジネスはどのような広がりを見せているのか。その実態を解説する。
2005年以降、日本で宇宙ビジネスに参入した企業は40社。そのうち30社は2016年以降に参入したスタートアップだ。
その中で、世界でも注目される日本の宇宙ベンチャーには「3つの共通点」があるという。
宇宙ベンチャー以外にも役立つであろうこの共通点とは何か。石田氏が明快にお伝えする。
地球の周りを絶えず動き続ける人工衛星。
気象予測などに使用される「ひまわり」などは有名だが、実はそれ以外にも数多くの人工衛星がある。
また近年は「コンステレーション」など複数の人工衛星を連携して新たなサービスを提供しようという動きもある。
宇宙ビジネスに欠かせない人工衛星、その全体像をお伝えする。
宇宙ビジネスを引っ張る存在になりつつある「イーロン・マスク」と「ジェフ・ベゾス」。
ビジョンは共通しているものの、ビジネスの進め方は大きく異なる。
マスクとベゾス、この両者の違いとは。
これまで宇宙空間に飛び立ったのは全世界で562人。
まだまだ遠い存在に思える宇宙だが、近年は「弾道宇宙旅行」なども登場し、徐々に近い存在になりつつある。
第7話ではそんな宇宙旅行の「今」を前澤氏の月旅行にも触れながら解説する。
NASAが再び月を目指すーー。
アメリカでは、2024年までに月の南極着陸などを目標に掲げる「アルテミス計画」がNASAと民間企業によって進められている。
なぜNASAは月を目指すのか。そこに秘められた遠大な構想が明かされる。
世界中で開発競争が激化しているロケットビジネス。
日本も堀江貴文氏が関わるインターステラテクノロジズがロケット打ち上げに成功したものの、ロケットビジネスを手掛ける企業は世界に約100社あり、打ち上げ実績ではニュージーランドのロケットラボが抜けている。
そんな中、石田氏は日本でロケットビジネスの拠点を設けるメリットとして2つのポイントを挙げる。
果たして、そのメリットとは。
今後、宇宙ビジネスの発展に欠かせないのが「人材」だ。
これまで専門家しか関われないのではないかと思われていた宇宙産業。しかし近年は裾野が広がり、宇宙ビジネスに馴染みがなかった方々も関心を持ち始めている。
最終回は宇宙ビジネスの発展に欠かせない人材や投資について講義する。
アカデミア会員の方は、アプリにて全エピソードを視聴いただけます。詳細は以下の画像をクリックしてサイトをご覧ください。