【坂村健】コンピュータは、これからどう進化するか
NewsPicks編集部
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手塚治虫の『火の鳥』とか『ターミネータ』とかだと、未来の人類社会というのは、巨大な「セントラル・コンピュータ」が全てを計算して決定し、人間はそれに従わねばならない、ということになっています。これが1980年代までのSFの未来イメージだったのでしょう。当時、IBMが圧倒的な中央集権的コンピュータで市場を制覇していたことが反映されています。
やはり現実はSFとは全然ちがうものになりました。少なくとも巨大なハコモノのコンピュータが単独で人類を支配する、ということは起きませんでした。1980年代までのSFのイメージは、ネットワーク技術の可能性が認識されていなかたからでしょう。
コンピュータのより効率的な運用が模索された結果、1990年代には、中央集権的なコンピュータではなく、ネットワークで多数のコンピュータを結ぶ分散コンピューティングが発展しました。大容量の二次記憶メモリを搭載したパソコンはなくなる。5G無線NWの可能性がますます高くなりますね。
ウェアラブルにもう一度注目が集まりそうです。そういう意味では、アマゾンはやはり先見性がありますね。新製品のグラスやイヤフォン、指輪などに音声アシスタントのAlexaを搭載。音声で色々なやりとりができるようになります。最終回は、コンピュータの「未来のカタチ」について語って頂きました。すぐパソコンやスマホのメモリが一杯になってしまう方なので、これからの「メモリ」についての議論は、興味深かったです。
あらゆるモノにコンピュータが宿る時代。これからどのような半導体が求められていくかなど、引き続き取材をしていきたいと思います。