NewsPicks上のすべての有料記事をご覧いただけます。
特定商取引法に基づく表記
NewsPicks編集部が制作する 記事コンテンツが 全て閲覧できるようになります。
海外メディアから 編集部が厳選した翻訳記事や The Wall Street Journal(日本版)で配信された記事を読むことが出来ます。
有料サービスについて詳しく見る
名刺または学生証をアップロード
※ 名刺等の情報は照合にのみ利用します
※ アップロードされた資料は公開されません
名刺等をアップロード
今年1月のBloombergで、リージャスをグローバル展開しているIWG Isが、WeWorkの企業価値上昇に乗じてSPACESを売りに出しているという憶測記事がありましたが、今はリージャスにとって大チャンス。急速にブランドイメージが毀損されているWeWorkに対し、SPACESで巻き返しを図ることでしょう。
SPACESはIWG Isが2015年に買収したオランダのブランドで、WeWorkと同じいわゆるdesign led flexible office(デザイン重視のフレキシブルオフィス)カテゴリです。
リージャスはフリーランス協会設立の報道を見てすぐにご連絡をくださって以来ずっと、協会の会員向けにSPACESを含む全物件の毎月の利用料ディスカウントを提供してくださっており、SPACESも何度もイベントで使わせてもらっています。
WeWorkが強烈なビジョンと華やかなマーケティング投資で世間を席巻している間、手堅いビジネスで世界ナンバーワンの地位にありながらも悶々としていたであろうリージャス。日本市場をTKPに委ねた背景には、苦戦や焦りがあったことは想像に難くありません。ここからの展開に興味津々です。
しかし、そうじゃないんだよなあ。
>新しいオフィス空間のインフラを作って、オンリーワンの存在になる。WeWorkがなければ起業もできない。そんな世界を実現しようとしたのでしょう。
そうじゃないんですよ。オフィス需要を取りたいんじゃない。そのシェア争いしてトップ独占でプライシング独占して独禁法に抵触する。そういうことじゃない。
大企業に勤めて、ネクタイ締めて、キチッとしたオフィスで仕事する。移動効率のために、既存の価値観の延長にあるシェアオフィスを利用する。もちろん、そういう需要があってもいい。しかし、ワーケーション、ブリージャーは、そういう需要ではないんです。仕事もプライベートも特に垣根を考えない人たちにとって、リージャスは仕事したい場所ではないんですよ。それならスタバの方がまだマシ。繰り返しますけど、否定してるのではなく、どちらもあっていい。選択肢は色々あっていいということで、違う市場なんですよね。
うまく言語化できないなあと私自身感じてます。40歳くらいを境目にして、価値観の違いにだいぶ隔たりを感じてしまうのは私だけではないはず。20歳以下くらいの世代は、さらに違う価値観で、こいつら何を争ってるんだろうなぁとか思ってるんだろうなあ。価値観の変化には時間かかりますね。weは少し先を行き過ぎたということだと考えてます。定期借家契約はもっと丁寧にまいておけばよかったのにとは思いますが。
NEWSPICKSこのリージャスの日本法人を買収したTKPの経営者に単独インタビュー。そもそもシェアオフィスはどのくらい儲かるのか、そのビジネスの肝を解説してもらいました。東京が賃貸一辺倒のオフィス市場で、それをシェアオフィスで小売りすることで20%の利益が出ています。
ちなみにTKPの河野さんは、ウィワークの日本トップのクリス・ヒルともお付き合いがあったとのこと。辞任したアダムニューマンお気に入りのテキーラも、一緒に飲んだそうです笑
これが、実際には通常のシェアオフィス等とあまり大差のない付加価値しか提供できていないことが露呈、「テクノロジー企業」としてのバリュエーションから「不動産サブリース企業」のバリュエーションへと時価総額が低下したというのが今回の一件。さらにはレピュテーションリスクなども顕在化、主要株主であるソフトバンクグループが説明責任を果たしていないことが問題を大きくしている側面がある。
テクノロジー企業としての付加価値が本当に実現化できないとすると、資金投入しないと債務超過等のリスクも顕在化するものと予想される。
TKPは不動産リスクにも事業リスクにも精通したプレイヤーであり、物件タイプもオフィスからさらに広がっている。仕入れに極めて慎重な一方、リースアップ能力にも長けている注目企業。
関係ないけど、TKPのタカピー社長はとっても情熱的で面白い人です。自分でタカピーと自己紹介、ミーティングの半分ぐらいの時間は立って話す。次々と資料を出しては喋る喋る。
最後のラブコールに驚きましたが、本音なのでしょうね。
「シェアオフィスは損をするわけがないビジネスです」
「WeWorkが赤字で困っているビルがあるなら、リージャスなら黒字化できる自信があります」
「一緒にやってみたいなという、思いも実はあります」
TKPの河野社長は実は私の新卒入社した伊藤忠での指導社員で、同じ社員寮でした。今は手の届かない存在になられましたが、今もたまに可愛いがって頂き感謝です。
ところでリージャス運営のIWGのCEOであるMark Dixonが先日CNBCに出演した動画がこちら。河野社長と同様に、WeWorkについて冷静に評価分析されており必見です。
https://youtu.be/Md7o2lCP1Hw
vox元記事
https://www.vox.com/recode/2019/8/14/20804029/wework-ipo-tech-company-valuation
内装などにこだわりを持ってお金をかける=ハイエンドと考えるならば、そこは全員に訴求するものではないブランドビジネスという認識に立脚すべきだったと思う。そして、その場合はブランド価値の醸成も含めて時間をかけることが重要。拡大を志向しすぎたし成長を急ぎすぎた。
個人的に気になっているのは、資金繰りに目詰まりが起きたときの利用者へのインパクト。それはこれまでの財務の状況だったり、格付けなど含めて結構高い確率で起こりうることを示唆。