業界騒然!セブンイレブンで「オリジナル新書」がスタートする理由
コメント
注目のコメント
セブンイレブンなどは「オムニ7」で書籍の取り寄せサービスをやっていたり、「オムニ7リーダー」という電子書籍アプリをリリースしたりするなどの施策を早い段階から行っているので、書籍については力を入れている印象が昔からありました。
ただそうは言うものの、(コンビニ以外も含めた)書籍全体、コンビニ書籍全体共に販売額は年々下がっており、決して「コンビニで書籍が伸びている」というわけでないことは留意が必要だと思います。
「出版物販売額の実態」最新版(2019年版)
2009年 2兆2836億円
2018年 1兆5493億円
→32.2%減
対して、コンビニにおける出版物売上高は、
2009年 3124億円
2018年 1445億円
→53.8%減
となっています。
またダイソーでパズルや幼児書が売れているというのは納得で、出版物分類別売上高の推移を見ても、他の全てのジャンルの売り上げが下がっているのに対して、幼児書だけが伸びているんですよね。
2009年 898億円
2018年 1007億円
→12.1%増
子供の数は減っているのにも関わらず幼児書が増えているというのは驚きですが、そこにどんな背景があるのか、NPで特集を組んでくれると面白いだろうな、と思います。
参照
https://news.yahoo.co.jp/byline/fuwaraizo/20190927-00144226/
https://news.yahoo.co.jp/byline/fuwaraizo/20190928-00144364/今年1月の段階で、ローソンは書籍棚の設置店舗が4000店舗を超え、ローソン限定の書籍の販売もしています。書籍、文庫本と言うカテゴリーを強化する流れが今のコンビニで起きています。
https://newspicks.com/news/3637304/
1. 取り込めていない書籍需要の獲得
コンビニの中で、雑誌やコミックはそれなりに頑張って売ってきましたし、売場面積もそれなりにあります。しかし、文庫本を含めた書籍は、市場での売上のボリュームはそれなりにありますが、コンビニでの取り組みはあまりありませんでした。
https://www.ajpea.or.jp/statistics/
2.紙媒体のコミック販売の低迷
紙のコミック販売は既に電子コミックに抜かれています。また、電子書籍は約2500億円規模の様ですが、そのうち約2000億円はコミックが占めます。コンビニの売場も紙媒体がまだ強いカテゴリーにシフトする方針。コミック売場を縮小し、そこに新書や文庫本を拡大するという事かと思います。
https://soorce.hatenablog.com/entry/20190330/1553953440
https://www.ajpea.or.jp/information/20190125/index.html
3.客単価の改善
コンビニの既存店客数はここ数年ずっと低迷していますが、客単価の改善を行う事で、既存店売上を維持してきました。コンビニで書籍を買う場合、書籍だけを買う人はほとんどいません。必ず何かしらのプラス一品の購入のため、客単価の向上につながります。
とりあえず、こんなところでしょうか。私自身、書籍はほとんどKindleで読んでおり、周囲でも電子書籍化が進んでいる印象ですが、「まだまだ紙の書籍での需要はある」ということ何でしょうね。
・オリジナルであること
・読み切りやすさ(短さ)であること
など、色々な要素がありそうですが、今後の展開が楽しみだと思います。