米、サウジ防衛力強化支援へ パトリオットミサイルなど提供
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約2百名、しかも防空ミサイルの要員のみという小規模な派兵で、アメリカとしてはイランを刺激しないように必要最小限に留めていることご見てとれます。
同時にアメリカにとってサウジ派兵に慎重にならなければ理由がもうひとつあります。
湾岸戦争の前後、アメリカはサウジを対イラク戦の基地として約5000人の駐屯部隊をキング・ハリド軍事都市、プリンス・スルタン空軍基地に駐屯させていました。
しかしワッハーブ派のイスラム原理主義国家であるサウジでは、異教徒の軍隊の駐在に対する批判が非常に強く、反米感情が徐々に高まっていくことになります。
そしたこの事が一つのきっかけとなってアルカイダが生まれ、貿易センタービルのテロに繋がっていくことになりました。
このことに対する反省から、テロの翌年2002年に米軍はサウジから撤退することになります。
今年の7月、イランとの対立を受けて再び小規模な米軍がサウジへの駐屯を開始しましたが、大っぴらな派兵は再び911テロを引き起こした前回のサウジ駐屯の二の舞になりかねません。
従ってアメリカとしては、どうしてもサウジ派兵には慎重にならざるを得ないという事情があるわけです。