[ニューヨーク 24日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場で、ドルが全般的に下落。トランプ米大統領に対する弾劾手続きを巡る動きが強まり、ドル売りを誘った。

トランプ大統領は24日、7月に行ったウクライナのゼレンスキー大統領との電話会談前に同国に対する約4億ドル規模の支援を保留するよう指示したことを確認した。しかし、野党民主党の有力候補と目されるバイデン前副大統領に打撃を与えることを目的にウクライナに圧力を掛けたとされる疑惑は否定した。

こうした中、米紙ワシントン・ポストはペロシ下院議長(民主党)が同日、下院でのトランプ大統領の弾劾訴追に向けた審議の開始を正式表明すると伝えた。

BKアセットマネジメント(ニューヨーク)のFX戦略マネジングディレクター、ボリス・シュロスバーグ氏は「政治リスクの再燃からドル売り圧力が強まった。今後の弾劾手続きや新証拠の出現、さらには実際の弾劾決定はいずれも計り知れないほどのリスクになる」と指摘した。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.28%安。一方、円やスイスフランは買われ、円は対ドル<JPY=>で0.48%高。スイスフランは対ドル<CHF=>で0.45%高。

経済指標では、9月の米CB消費者信頼感指数が125.1と、前月の134.2(下方改定)から低下した。米中貿易戦争で景気見通しが悪化したことを背景に、低下幅は過去9カ月で最大となった。統計を受けドルが売られた。

ポンド/ドル<GBP=> <GBP=D3>は上昇し0.5%高。英国の最高裁判所は24日、ジョンソン首相が10月末の欧州連合(EU)離脱期日直前まで議会を閉鎖した措置を巡る訴訟で、首相の措置は違法との判決を下した。裁判官11人が全会一致で判断した。これにより、下院は25日午前11時半(日本時間午後7時半)に再開する運びとなった。

ドル/円 NY終値 107.05/107.08

始値 107.68

高値 107.70

安値 106.97

ユーロ/ドル NY終値 1.1018/1.1022

始値 1.0987

高値 1.1024

安値 1.0988