秋場所Vの御嶽海「優勝は最高」 大関昇進へ意欲も
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一般に大関昇進の目安は直前3場所での「33勝」と言われます。御嶽海関の今場所は12勝、先場所は(関脇で)9勝での計21勝なので、来場所は10勝ではなく通常は「12勝」必要になります。
もちろん32勝などで昇進した事例もありますが、それは大関が2人いない状況での話であり、過去には35勝で見送られた事例もあります。大関復帰しうる可能性のある関脇も含めて4人いる今の状況で、10勝での計31勝では難しいかと思います。
今場所は2横綱1大関が休場となり、横綱不在と言われた場所です。その状況での12勝ということは割り引いて考えられることになります。
今回取り落としている3つに、大関復帰を目指す貴景勝関がいたことも見逃せません。いくら優勝がかかった1番で制したとはいえ、向こうは大関復帰が決まった後、これから大関を取りに行く場合とは話が変わります。
上位陣がいない中で関脇としてしっかり優勝を勝ち取ったのは素晴らしいと思います。しかし、来場所の九州場所に10勝ではなく12勝を取りに行く様子が見て取れるかは重要な点ではないかと思います。
御嶽海関の大関狙いは今回で2回目、前回は3場所で(優勝を含んだ)計31勝にて見送られ、翌場所にて7勝の負け越しにより潰えた面がありました。
かつて時代を支えた白鵬関らがピークを過ぎたこともあり、今場所を見ても次の時代の大相撲を率いることができる人が求められる段階ではあります。
8-9年前を考えれば(もちろん御嶽海関の活躍もあるでしょうし、他の力士の精進もスタッフのご尽力もあるでしょうが)「奇跡的に」大相撲に人気が戻ってきつつある時代です。御嶽海関がその「次の時代」の主役になれるかどうか、主役になることを期待している人は大勢いることでしょう。
そのためにも懸命に取り組みながらも相手にけがを負わせない取り組み方は何か、安泰と言わせる安定感を実力で示すには何が必要か、連続の三役在位が2年を超える中ではそれが問われている時期なのかと思います。たとえ今回だけでは届かなかったとしても、諦めずに挑戦し続けてほしい所です。
多くの先輩が壁にぶち当たった、有力候補の関脇段階で終わらないことを願うばかりです。