[東京 20日 ロイター] - 日銀が20日に発表した4─6月期の資金循環統計によると、家計が保有する金融資産残高は6月末時点で1860兆円となり、前年に比べて0.1%減少した。現預金が過去最高を更新する一方、前年比での株価の下落が重しとなった。企業の現金・預金の保有残高は266兆円で、同2.3%増となった。

家計の金融資産のうち、「現金・預金」は前年比1.9%増の991兆円で過去最高。「株式等」は9.7%減の195兆円、「投資信託」は3.7%減の70兆円でいずれも3四半期連続の減少となった。

企業の金融資産は3.2%減の1166兆円。「現金・預金」が2.3%増の266兆円で43四半期連続のプラスとなる一方、「株式等」は13.1%減の377兆円。

国債の保有残高は、大規模な国債買い入れを続けている日銀が過去最大の494兆円となり、引き続き最大の保有主体。国債残高に占める構成比は43.5%で過去最高。海外の保有額は145兆円で、構成比は12.8%だった。残高、保有比率ともに過去最高を更新した。

一方、預金取扱機関の保有残高は27四半期連続で減少し、6月末は151兆円と過去最少。

*内容を追加しました。

(和田崇彦)