イラン「全面戦争」辞さず、米やサウジが攻撃なら=ザリフ外相
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現在NYで開催中の国連総会は来週各国首脳が集まることになっています。
イランからはこのザリフ外相が今日、明後日にはローハニー大統領が、それぞれ米国入りするはずですが、ビザが出ないのでは?という憶測も流れているようです。
外相の発言で重要なのは、イランに対峙しているのはあくまでも"イスラエル"と"サウジアラビア"という点で、米国と直接やり合うことは望んでいないのでしょう。
ザリフ外相といえば、今年2月の辞任騒ぎが思い出されます。その際、革命防衛隊からも「続投支持」が表明されていることもあり、イラン国内での影響力を考慮しても、ローハニー大統領以上に彼がキーパーソンになりそうですね。軍事作戦の可否は口先ではなく実際の戦闘配備によってある程度予測できます。
ペルシャ湾付近のアメリカ第5艦隊のうち、主力の空母エイブラハム・リンカーンをはじめとする打撃艦隊は5月からオマーン湾の外に位置したまま移動しておらず、未だにペルシャ湾内には入っていません。
つまりアメリカはイランに軍事的圧力をかけはするものの、本気で攻撃する意思は今の所ないということです。
又今週に入ってイスラエル、サウジアラビアの両軍がシリアのアルブカマルのシーア派民兵基地を空爆しましたが、これは先日のドローン攻撃への報復と見られています。
今のところ両軍共全面衝突を避け、本国外の傀儡勢力を叩き合う場外戦で戦略的な圧力を掛け合う状況だと判断できます。
今回のイラン製新型ドローンと巡航ミサイルは、これまで固く守られてきた油田地帯の防空網さえ突破できる性能があることを証明しました。
逆に言えばイランは戦力を集中しないと勝てない相手であることいえ、現時点でアメリカにその兆候がないことを考えれば、今のところトランプ政権は本格的な戦争に発展させる気がない証だと言えます。