[オスロ 19日 ロイター] - ノルウェー中央銀行は19日、政策金利を0.25%ポイント引き上げ1.5%とした。ただ、世界的に景気が減速する中、追加引き締めの可能性は低下したと表明した。

ロイター調査ではエコノミスト29人中15人が今回の利上げを予想していた。残りは金利据え置きを見込んでいた。

石油産業における投資の急速な伸び、通貨安、政府支出の拡大を背景に国内経済が堅調となる中、利上げはこの12カ月で4度目。

オルセン総裁は声明で「見通しとリスクバランスに関する理事会の現在の評価では、政策金利は今後一定期間現在の水準にとどまる可能性が最も高い」と表明した。

ノルデア・マーケッツのエコノミスト、ヨアヒム・ベルンハルトセン氏は顧客向けノートで「基本的に利上げ完了というのがシグナルだが、来年は利下げよりも利上げの可能性が高いという利上げバイアスを中銀はわずかに維持している」と指摘した。

改定された中銀の2019─22年見通しでは、政策金利は1.5%でピークとなる可能性が最も高いものの、20年の追加利上げの可能性も残っている。

ダンスケ銀行のエコノミスト、フランク・ユッルム氏は「2020年内に追加利上げがある可能性は40%だろう」と述べた。

中銀の見通しによると、ノルウェー経済の今年の成長率は2.7%と、2012年以降で最も高い伸びとなる見込み。一方、今年のコアインフレ率は2.3%と、中銀目標の2.0%を上回るとみられる。

オルセン総裁は会見で、通貨クローネについて、これまでの見通しよりも弱含んで推移するとの見通しを示した。

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