[ワシントン 16日 ロイター] - 中国国有通信大手の中国電信(チャイナ・テレコム)<0728.HK>と中国聯合網絡通信(チャイナ・ユニコム)<0762.HK>の米国内での営業免許を巡り、米上院議員2人が16日、関連当局に見直しを求める書簡を送った。

民主党のシューマー上院院内総務と共和党のトム・コットン上院議員は、連邦通信委員会(FCC)のパイ委員長に対し、2000年代初めに2社に交付された免許の見直しを要請。

「これらの国有企業は、米国の電話線、光ファイバーケーブル、セルラーネットワーク、衛星へのアクセスを維持しており、(中国に)米国民や米企業、米政府のコミュニケーション内容を標的にすることを可能にしている」などと指摘している。書簡は国防総省と国土安全保障省にも送られた。

FCCは5月、中国国有通信大手の中国移動<0941.HK>による米国市場参入を全会一致で拒否した。中国移動に対する参入許可を利用し中国政府が米政府に対するスパイ行為を働く恐れがあることが理由とした。

FCCはその際、すでに付与された免許についても見直しを行っていることを明らかにしていた。

チャイナ・テレコムの広報担当者は「約20年にわたって米企業に通信サービスを提供してきた。われわれは顧客のデータ保護を最優先し、世界トップクラスの通信会社として確固とした評判を築いた」とし、「すべての規制当局と良い関係」を維持すべく取り組んでいく方針を示した。

チャイナ・ユニコムは発表文書で、同社の国際通信事業は「海外と国内の法律や規制に厳格にのっとり」行われているとした。

※チャイナ・ユニコムのコメントを追加しました。