【福井由美子】一人旅の解放感に感動。知らない土地でも何とかなる

2020/1/27
一人旅歴25年、海外一人旅400回超の稀代の旅バカ。集英社のモードファッション誌「SPUR」の元編集長で、現在は女性誌企画編集部編集長を務める「ひとりっP」こと、福井由美子氏。

仕事の合間を縫って香港180回以上、台湾60回以上、タイ・バンコク、シンガポール各40回以上、米サンフランシスコ30回、中国30回、ハワイ30回、中南米各国40回、カリブ諸国20回を旅したという達人。

2016年末、その実体験を元にした女子ひとり旅指南本「今日も世界のどこかでひとりっぷ」を集英社より刊行。「ひとりっぷ」とは「一人」と「トリップ(旅)」を掛け合わせた福井氏による造語で、女性一人旅のことを指す。

現在、書籍「ひとりっぷ」は1〜3まで刊行、ほか電子版「ひとりっぷ to GO」シリーズなど合わせて、合計発行部数は約10万部。執筆・編集・撮影すべて福井氏が一人で担当。本のほか、ウェブサイト、インスタグラムなどでも日々、旅情報を発信中。いわば趣味が仕事になった福井氏に、自分の名前で生きるヒントを学ぶ。(全7回)

*「ひとりっぷ」は集英社の登録商標です。
*インスタグラムのアカウント→ @hi_trip
*ウェブサイトのアドレス→ https://spur.hpplus.jp/special/hitrip/

旅の遍歴

私の旅の遍歴をお話しすると、初めての海外は大学1年のときに行ったハワイでした。
友人宅でハワイ在住の女の子をホームステイで受け入れたことがあった縁で、「彼女の実家に宿泊させてもらえることになったから、行かない?」と誘われたんです。春休みの1カ月、女子3人でハワイを満喫しました。
(写真:ak_phuong/Getty Images)
ハワイ滞在中にダイビングのライセンスを取ったので、それから年に1回、グアムやサイパンに潜りに行くようになりました。
卒業旅行は、HISで格安航空チケットを買って、女子4人でタイ、マレーシア、シンガポールを1カ月、バックパックで回りました。
社会人2年目のゴールデンウイークはタイの山岳少数民族の村に、夏休みはブラジル、アマゾンへ出かけました。
「自分で手配するより格安だから」という理由で初めの頃は激安パックツアーを利用していましたが、今は自分で航空チケットも宿泊先も手配しています。
行きたい場所が、日本のガイドブックには載っていない、ツアーでは行かないようなところがほとんどだからです。
海外に行き始めた頃は毎回誰かを誘って、2人か3人で旅に出ていました。同期の女子9人とは全員、一緒に旅行したことがあります。
やはり同じ仕事をしているほうが仕事の忙しさのサイクルやレベルが分かり合えるので、誘いやすかったんですね。

初ひとりっぷで感動

初ひとりっぷは入社3~4年目、行き先は香港でした。
当時、流行っていた香港発券の日本経由アメリカ行きチケットを利用して海外に出かけていたんですが、このチケットの日本〜香港の片道分が残っていて、しかも有効期限が迫っていた。
香港に行かないわけにはいかない、でも一緒に行く友人がどうしても見つからない。じゃあ一人で行くしかないな、と。
行きの飛行機の中では「大丈夫かな」とちょっと不安でした。