トランプ氏、報復を示唆 サウジ攻撃、イランに疑い
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サウディアラビア政府の主張は、「イラン革命防衛隊がイラク領内から巡航ミサイルなどでアラムコの施設を攻撃して大損害を与えた」というものです。イエメンのフースィー派による攻撃ではなく、イランが直接手を下した、という主張です。ポンペオ国務長官をはじめ、米国政府の要人も、次々にこのストーリーを支持しています。
これは戦争ですが、戦争であるからこそ、情報は政治的意図に沿って発信されます。サウディアラビア政府が事実として定着させたいストーリーは、イランが直接攻撃を行い、世界のエネルギー供給に大きな損害を与えた、というものです。イエメンにはイラン軍はほぼいないので、このストーリーだと、攻撃の発射地点は、イラン革命防衛隊が多数駐留するイラクである必要があります。
イラン政府は、もちろん関与を否定しています。しかし、このストーリーが米国政府に公認されれば、サウディアラビア政府が熱望してきた、米国によるイランへの軍事攻撃が実現される可能性が非常に大きくなります。今回の攻撃については主にアメリカ筋から様々な情報が流れています。
それによると、今回の攻撃を行ったのはイエメンのフーシ派ではなく、イランの支援を受けたイラクのヒズボラとハシュド・アルシャービ(シーア派の民兵)で、目的は8月に行われたイスラエル軍の攻撃への報復とのこと。
このイスラエルの攻撃というのは、8月24日のイスラエルのドローンによるシリアーイラク国境の町アルカイムへの攻撃を指すと思われます。
一応辻褄は合っていますが、アルカイムから今回攻撃を受けたサウジのアブカイク間には、シリア内のアメリカ軍占領地タンフ検問所があり、さらにクウェート上空を通過して、アメリカの空母機動部隊が展開するペルシャ湾、そして米第五艦隊司令部があるバーレーンの直ぐ横を通過しなければなりません。
鈍足のドローンで、これだけの数のレーダー網や防空網に引っかからずに目標に到達できたとはちょっと信じられない気もします。
今後アメリカがどのような証拠を出してくるか、注目されます。イエメンのフーシ派が声明出し自らの攻撃であることを露わにした。フーシ派が親イランであるとのことである。米国は大統領と国務長官がイランの首謀と示唆しているが、未だ断定できる証拠を示していない。
中国も証拠なき断定であると冷静な対応を求める声明を出した。
米国大統領は原油価格安定のために備蓄分の市場放出を承認したそうである。
これが証拠なき断定支持を集め強行されることがないことを望む。
イランもサウジアラビアも我が国とは良い関係国であり親国の中心で積極的に平和的解決への舵取りをして欲しい。