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利他と自利のバランスは経営の恒常的な課題です。良し悪しの基準が優先されると、資本主義の論理を凌駕する可能性が高まります。一方で、きちんと足元を固めないと、つまり短期的利益を生む工夫を続けないと、経営自体がサステナブルでなくなり、結果的に顧客や従業員を裏切ることになります。このバランスを取るためのハワード・シュルツの実践的な考え方が印象的でした。

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私は長年、取締役会や管理職の定例会議に出席してきましたが、そのたびに2つの椅子を思い浮かべます。
そして一方は顧客、もう一方はスターバックスのパートナーが座っていることを想像します。
そして、「この決定、この戦略、あるいは今話し合っていることは、顧客とパートナーを誇らしく思わせるだろうか」と考えるのです。
非常にシンプルなリトマス試験紙で、もしその答えが、わずかでもグレーだったら、その議論は間違っていることになります。
昨日のストーリーの続きが語られている。このあたりのエピソードは、必ず自分の経営戦略論の講義で受講者に話す内容だ。

シュルツは貧しいユダヤ系の家の出身であり、そのことを踏まえると、またここで語られていることも重みがある。

「社会に見下され、あるいは見向きもされない環境の出身者でも、この会社のエントランスに足を踏み入れれば、自分の価値を感じられるような会社、お互いをリスペクトできるような会社を構築したいと思いました。」

スターバックスは人と人の善いつながりを提供する場を目指したわけだが、何を善いとするかが、その会社の基盤としてのナラティヴである。

しかし、決して忘れてはならないのは、1992年の株式上場から15年間で100倍に成長した頃、シュルツは一線を引いていたが、経営危機を迎えるということである。
企業(に限らず組織全般)は、変わりゆく環境に適応しなければ生き延びることはできない。しかし、環境に適応することが、かえって組織を危機的な状況に招くこともある。
その時に何を守るべきだろうか。それは、私は基盤としてのナラティヴではないかと思うのだ。では、それはいかにして可能だろうか。
それこそが、スタートアップ企業が数多く育ってきている日本の企業社会にとって大きな学びになるはずである。
アマゾンとスターバックスの共通点
=顧客中心に考える
※スタバはパートナーのニュアンスも強い

▼アマゾン
エア・カスタマーを会議室に着席させる→顧客中心に考える
広報では、なんども、なんども「顧客」のことを語る

▼スターバックス
"私は長年、取締役会や管理職の定例会議に出席してきましたが、そのたびに2つの椅子を思い浮かべます。
そして一方は顧客、もう一方はスターバックスのパートナーが座っていることを想像します。
そして、「この決定、この戦略、あるいは今話し合っていることは、顧客とパートナーを誇らしく思わせるだろうか」と考えるのです。"
顧客視点で物事を考え、決断する。そのいっぽうで、従業員などのパートナー視点でも最善策を考え、決断する。

創業間もない頃に日記に記した言葉。それは「利益と良心の難しいバランスを取る」。その意味は、「良心、社会的インパクト、そして慈しみはみな、人間を中心に据えた要因です。そして成功は、人とシェアしてこそ素晴らしいものになる」。すばらしい。
すべて「人」。株主も、経営者も、社員も、顧客も。そこに思い至るところがないと、その事業に社会性を見出すことはできず、またその事業の長期的な成長を見込むことはできないでしょう。
> 良心、社会的インパクト、そして慈しみはみな、人間を中心に据えた要因です。そして成功は、人とシェアしてこそ素晴らしいものになる。
この連載について
各界にパラダイムシフトを起こしてきたイノベーターたちは、どのような生い立ち、人生を送ってきたのか? その深部に迫ることで、イノベーションを起こす源泉をたどる。
スターバックス(英語: Starbucks Corporation、ナスダック: SBUX)は、1971年にアメリカ合衆国ワシントン州シアトルで開業した、世界規模で展開するコーヒーのチェーン店である。 ウィキペディア
時価総額
11.0 兆円

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