【辻󠄀 庸介】祖父・シャープ第2代社長から学んだビジネス論

2020/1/13
「お金の課題をテクノロジーで解決したい」。そんな思いから起業したマネーフォワードの社長・辻󠄀庸介氏は、シャープの第2代社長・佐伯旭氏を祖父に持ち、幼い頃に薫陶を受けた。

京都大学農学部卒業時に研究の道ではなく、東京で就職しようと考えたが、就活に出遅れ海外へ。モラトリアム期間を経て、ソニーに就職し、経理部に配属される。社内公募で当時できたばかりのマネックス証券へ出向、松本大社長(現会長)の仕事の仕方を傍らでつぶさに見てきた。

経営者となっても学び続ける辻󠄀氏が、これまでのビジネス人生を振り返り、その哲学を明かす。(全7回)

盛田昭夫さんはスーパースター

就職活動のときにソニーを受けたのは、前回述べたようにアメリカにおけるソニーの知名度に感動したことも理由の一つですが、僕が盛田昭夫さんをとても尊敬していたことも大きな理由の一つでした。
井深大さんとともにソニーを創業した盛田さんは、僕にとってのスーパースターです。盛田さんの著書は何度読み返したかわからない。やはり昭和の経営者の言葉は、重みが違う気がします。
盛田昭夫氏(写真:Francois DUCASSE/Getty Images)

祖父も昭和の経営者

ちなみに僕の祖父も昭和の経営者の一人。シャープの第2代社長の佐伯旭です。