「転んで死ぬことになった」60代以上の人たち…その悲しすぎる結末
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高齢者の転倒予防の大切さと、受傷後の治療やリハビリ、社会参加の重要性がわかる記事です。
可能な限り転倒は予防できると良いと思います。
しかし、完全には防げないので、転倒して受傷後は治療やリハビリが大切になってきます。
畠山さんの場合は、"脚の付け根の激痛"が本人が生活する上での障害になっていたようです。
痛みがきっかけで本人の遂行能力(特に体を動かす能力)が低下し、自分はやれば出来る!という自己効力感を含めた意志や、活動的な習慣も変化してしまったようです。
人と人との関わりの中で楽しんだり、役割を果たしたり、権利を行使する事を"社会参加"と言いますが、畠山さんの場合、社会参加の機会も減ってしまった様子です。
社会参加の機会があると、認知症やうつ、転倒のリスクが低い傾向があるという調査があります。
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000087538.pdf
つまり、社会参加の機会は転倒、うつ、認知症の予防に繋がる可能性があります。
重田さんの場合も、社会参加の機会(家の中での役割)を失ってしまった事で元気がなくなってしまった例かと思われます。
千恵子さんの為に「母さん、心配だからもう余計なことはしないでくれ」との声かけがありました。
転倒受傷などがあった場合、家族がこのような声かけが行われることは極自然な事かと思われます。
しかし、本人にとっては、"精力的に家事をこなすこと"に意志(興味・価値)があり、家事をこなす事は健康で幸福な生活をする為には大事な作業でした。それができなくなったことで元気がなくなってしまいました。
元どおりにはできなくても、できる範囲で家事を続けたり、他の方法で家族の役に立つ機会を得られなければ、本人のやればできる!という自己効力感も低下してしまい、「私は夫や息子夫婦にとってお荷物になっている。もう、なにもしちゃいけないんだ」という発言に繋がるのも自然な事です。
このような話は、よく聞きます。
きっかけは転倒ですが、その後のリハビリの部分では是非家族も含めて
人と人との関わりの中で
・楽しむ
・役割を果たす
・権利を行使する
といった "社会参加の機会"を作るという視点も持って頂けたらより良いかと思います。