1台200万円のかき氷マシン。奈良の連続起業家が58歳で挑むモノづくり

2019/9/18
人々の価値観が多様化し、複雑化する現代社会。教育改革実践家の藤原和博氏は、そんな時代に「希少性のある人材=稼げる人材」になるためには、「3つの分野で100分の1の希少性を獲得し、その掛け合わせで100万分の1の存在を目指すことが大事」と語る。
とはいえ「具体的にどうキャリアを掛け算すればいいかわからない」という人も多いかもしれない。
そんな人の悩み解消のきっかけとなるべく、NewsPicksは藤原和博氏とコラボし「ミリオンズ」という連載をゴールデンウィークの時期に実施した。
本連載では、編集部が「100万人に1人の人材( The Millionth/ミリオンズ)」だと評価した人物を、ジャーナリストの磯山友幸氏、ライターの川内イオ氏が取材。10人を取り上げた。
この度、その「ミリオンズ」のSeason2がスタート。今回は5人のミリオンズを取り上げる。
最初に登場するのは、一台200万円超のかき氷マシンを開発している上田勝氏だ。

かき氷だけど、かき氷じゃない

おしゃれなエスプレッソマシンのような機械から、シャーッシャリシャリッという音とともに、見慣れない形状の氷が削り出されてきた。
かつら剥きした大根を細切りにしたような透明感。あるいは、雪のように真っ白な刀削麺。
その時、僕は、かき氷を作ってもらっていた。かき氷といえば、細かく粉砕された氷がうず高く堆積したものというイメージがあるから、はい、と差し出されたカップの中身はまったくの別物に見えた。
氷を削っているところを見なかったら、これがかき氷だとわかる人はいないだろう。創作系の料亭で出される小鉢のようにも見える。