(ブルームバーグ): セブン銀行は12日、NECの顔認証技術を搭載した新型の現金自動預払機(ATM)を発表した。最新の技術により新たなサービス機能を加えたほか、AI(人工知能)とあらゆるモノがネットにつながるIoTを活用し、現金の需要予測の向上や機械の故障を減らすことができるとしている。

同日都内で開催した4世代目となるATMの発表会では、顔認証によるATMを使った口座開設やキャッシュカードを使わずに暗証番号のみで現金を引き出せる機能が紹介された。顔認証による現金引き出しサービスの提供時期は未定。舟竹泰昭社長は記者団に対して、提携先金融機関の側でも対応が必要となるものの、他行のキャッシュカード利用者にも広げていきたいと語った。

また、ATMの高解像度のカメラを使ってヘルスケア関連のサービス提供の可能性についても検討中。深澤孝治執行役員は「利用者の血流など簡単な健康状態が分かる技術があるので、利用の都度、自身の健康を測るようなサービスが求められているのでは」との考えを示した。 

2020年夏までに都内のセブン銀のATMを最新のものに入れ替え、24年度までには全てを入れ替える予定。同行はコンビニエンスストアのセブン-イレブン店舗を中心に約2万5000台のATMを設置している。

日本人の現金志向を象徴する街中のATMだが、政府が進めるキャッシュレス決済の拡大や金融機関の経費見直しでATMの数は足元では減少している。

これに対して、舟竹社長は高齢者など現金での決済を望む人や銀行口座からスマートフォン決済アプリへの入金需要などでATMの利用者は引き続き増えると指摘。また、自前のATM網の維持管理コストが各金融機関の負担となっており、他行がセブン銀のATMに委託する動きは今後も続くとの見方を示した。

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