[東京 12日 ロイター] - 正午のドルは前日NY市場終盤の水準から円安の108円前半。一時108.11円まで上昇し、8月1日以来1カ月ぶり高値を更新した。

手掛かりはトランプ米大統領。現地時間11日、2500億ドル相当の中国製品に対する関税の引き上げを10月15日に延期すると発表した。円は幅広く売られ、豪ドルも74円前半と1カ月ぶり高値をつけた。

しかし市場では「期限を少し延ばしただけ。持ち高調整的に円売りや株買いが入った程度ではないか」(トレーダー)との声も出ていた。中国の主要株価指数は合意を好感することなく、前日比横ばいで推移した。

注目の欧州中央銀行(ECB)理事会を控えたユーロは膠着。午前の取引レンジは1.1008─1.1015ドルだった。きょうは1.1000ドル付近をストライクとする20億ドル近いオプションが権利行使期限を迎えるため、関連売買で値が振れづらくなった面もあるという。