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概ね正しい分析だと思います。重要なことは2つ目のポイントです。銀行部門は景気循環(すなわち資金需要)に対して受身であり、資金需要それ自体を作り出す能力は基本的にはありません。近年、銀行の目利き能力にテーマに「より収益性のある投融資をすべき」と謳う論調が見受けられますが根本的に誤ってます。預金に裏付けられた資金でハイリスク・ハイリターンのチャレンジをすることはそもそも業態の趣旨に合わず、それは特定のファンドの仕事であって、銀行の仕事ではないからです。

さらに言えば、銀行部門の機能は「貸出」ではなく「資金過不足の仲介」ですので、日本経済不調の中で常に貯蓄不足の主体であった政府部門に国債保有という形で資金を融通していたのは誠に正しい事象が起きていたという理解も重要です。この点、金利が圧迫される中で、政府部門への資金融通も儲からなくなった、というのが理解の順序として正しいかと思います。稀に「銀行は本業の貸出をせずに国債投資などに勤しんでいる」といった論陣も見かけますが、これも銀行部門の機能を正しく理解しないことによる残念な誤解と言わざるを得ません。
弱体化の理由を、①低金利、②資金需要減退、③クラウドファンディングなどシステム変化として、打開策を人員・店舗削減に集約してます。

正直、③は取ってつけた理由で銀行収益減少の理由ではありません。寧ろ、朝コメントしたような金融検査マニュアルの文化に毒された与信能力(情報生産能力)の低下だと思います。
私の理解する銀行が弱体化した = 利益を稼げなくなった理由。

① 日本全体の成長性鈍化による、設備投資の減少で、企業における借入れニーズの減少

② 低金利・マイナス金利下で、預貸のスプレッドを乗せにくくなって利益が出ない(ベースの金利が高いとスプレッドを乗せやすい)

③ 将来にわたって金利がフラットかマイナス金利下という逆イールドカーブ状態。これだと、「短期の安い預金でお金を集めて、長期の高い貸金で利ざやを得る」という、デュレーションアンマッチング(というリスク)を源泉にした勝負ができない

④ 高い経費率。コスト高は、人を削減できないから + 擬似ユニバーサルサービス志向による。切れずに人が余っているから、デジタル化を進めるインセンティブがこれまで低く(効率を高めても、固定費の人件費は下がらない)、コストが高い

①から③はマクロ要因。経営が手を打てるのは④なので、今新卒を絞ったり遅まきながらデジタル化を進めています
他業態が銀行に参入できるのに、銀行が他業態に参入しにくいことも少なからず影響しているでしょう。
これだけ低金利が続いたので、リテール・支店業務を中心に国内の収益力はどこも芳しくないかもしれませんが、メガバンクは海外業務をかなり伸ばしていてこれについては記事では触れられていません。
米国やアジアの地場銀行買収により地域の成長を取り込み、投資銀行部門の買収により収益力を補強しています。事実、公的資金も完済し、業務によってはリーグテーブルの上位を占めています。(例:プロジェクトファイナンス)
資金不足時代のビジネスモデルから転換することが出来ず、資金余剰時代においても資金不足時代のビジネスモデルで対応しているからでは。