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これまでずっと「事実上廃案」という言い方で、「撤回」とは絶対に口にしなかった行政長官ですが、デモ隊ら市民側が求めていた要求5項目の1つを受け入れた形です。逃亡犯条例改正案はデモの発端になった案件ではありますが、時間が経つ間に市民の不満はこの条例から「民主化がいっこうに進まないどころか、むしろ後退していることへの絶望感」という構造的な問題に広がりました。これが事態収束につながるかどうか。
これで過激化した市民デモが一旦は収束することが、私は望ましいと感じます。
3か月間の市民デモの拡大で要求項目は多岐に渡りますが、香港市民の中でも温度差を感じるからです。
香港も移民がパワーの源泉です。移民が海外に逃げ出すほど過激化した市民デモは、市民にとってマイナス面も大きいと思います。
現地メディアが香港行政長官が逃亡犯条例改正案を正式に撤回かと報じられていましたが、正式に撤回が発表されたのこと。
【香港行政長官、逃亡犯条例改正案を正式に撤回へ-SCMP】
https://newspicks.com/news/4193345

ようやくですね。何はともあれ、ひとまず良かったと思いますが、しばらくは注視が必要ですね。
民主活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏は撤回報道を受け、「Too little and too late」とツイート。香港政府への不信感を表明しています。
https://twitter.com/joshuawongcf/status/1169167613223563264?s=19
「追記」
bbcでも詳報出ましたね。(日本語版も出てくれると嬉しい)
https://www.bbc.com/news/world-asia-china-49575381

bbcの記事では,
撤回までの期間が長期化したがゆえに活動家の要求が大きくなっているし,多くのデモ参加者も,「普通選挙実現に向けた行動などに引き続き参加したい」などと述べていることから,まだ完全には収束しないのでは,
・・ということが,記事の末尾にて示唆されています。
(ただし,英語苦手な私による適当な意訳です)

bbcのサイトで,「辞任」発言の録音データも聞けますが(記事が更新されて,今は聞けなくなったかも・・?),私にとっては,トランプ大統領の英語よりだいぶ聞き取りやすいです。イギリス英語だからなのか,地域性によるものなのかは分かりませんが。
「追記ここまで」

とりあえずは,公式発表待ち,ですね。無条件の撤回なのか,それとも・・?
北京と事前にどのような協議をしていたのかも気になります。もっとも,こちらのほうはブラックボックスでしょうが。

デモ隊のほうでは,「今がチャンスだから,妥協せず要求事項を実現させよう」という意見と「きっかけとなった逃亡犯条例は撤回されたんだから,これ以上北京を刺激しない方が後先考えれば良いのではないか」という意見が対立してそうです。
公式な発表はまだありませんが、中国政府の追認しているということでしょう。事態の打開に向けて動きが出てくると思います。長期化しても、香港にとってプラスは少ないでしょうが、香港の世論はどう反応するのか?これをきっかけに、対話ムードが生まれてほしいです。
そもそもイギリス統治に変わった時点で別の国になった香港を取り戻した経緯自体が中国本国と香港双方にとって無理があったのだと思います。

イギリスが租借していた99年間の政治体制で別に国になってしまったと考えるべきです。

本当か嘘かわかりませんが、租借期間を99年としたのは中国では99年間は永遠という意味なのでその条件でいいのではないかとイギリス側に諭したことが複雑化した原因の一つかもしれません。

イギリスにとっては永遠に租借できる
中国にとっては期限で返還される

で実際に返還はされましたが、政治体制・文化が欧米化しているため中国の体制に取り込むのが難しい(物理的にできても人々の考え方が欧米化しているため)という状態になったのだと思います。
大きな一歩。しかしながら、他の要求にゼロ回答ではデモが収束するのかは不透明であり、引き続き民主的・平和的な解決がなされることを期待し、働きかけていきます。
逃亡犯条例は撤回するものの、独立調査委員会の設置は拒否。ただし監察警方処理投訴委員会の陣容は見直すとの見方が現地メディアで出ていますね。

政府としてはここを落としどころとしたいというところですが、世論がどう反応するか、まだわかりません。

**追記**

ビデオ談話を発表しましたね。
内容はほぼ既報の通り。
逃亡犯条例撤回と警監会以外は従来の主張を繰り返したに過ぎませんでした。

さて、どうでしょうか。。。
デモ側が求めている五大要求が実現するとは思えないし、中国も実力行使とはいかないだろう。現実的な落としどころとしては、デモ隊がデモ疲れを起こして収束し、西側のマスコミも徐々に関心を失くしていくといった所なのだろうか。そして中国政府もそれを虎視眈々と狙っているような。。。