[シンガポール 4日 ロイター] - アジア時間の原油先物は小幅高。前日に付けたほぼ1カ月ぶり安値から一部持ち直している。

0425GMT(日本時間午後1時25分)時点で、北海ブレント先物相場<LCOc1>は0.12ドル(0.21%)高の1バレル=58.38ドル。米WTI原油先物<CLc1>は0.20ドル(0.37%)高の54.14ドル。

原油価格は前日、さえない米製造業関連指標などを背景にほぼ1カ月ぶり安値を付けていたが、きょうの取引では回復している。

財新/マークイットがきょう発表した8月の中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI)は3カ月ぶりの高水準となった。新規事業が増え、雇用が1年余りぶりのペースで拡大した。

一方、トランプ米大統領は3日、中国との通商協議は良好に進展しているが、交渉が自身の2期目まで持ち越しとなれば、交渉は一層困難になると強調。米中貿易摩擦が米国のリセッション(景気後退)を引き起こしかねないとの懸念が市場に広がっている。

アクシトレーダーの市場ストラテジスト、スティーブン・イネス氏は「市場参加者の間で景気後退リスクに対する懸念が高まっている」と指摘。「関税が米国の成長や世界経済の健全性に重大な脅威であることを踏まえると、特に貿易・関税戦争が緩和の兆しを見せない場合は、原油価格の圧迫は続くだろう」と指摘した。