韓経：日本の素材輸出許可物量がすべてサムスン向けの理由…

コメント

注目のコメント

• 小川 健（たけし）

  専修大学・経済学部(国際経済) 専任教員

  ・2019年09月02日

  この記事で気になるのは、ではSKハイネックスは申請をしていないのか、単に審査中なのか、何か審査が降りない理由があるのか、というところ。
  通常、輸出管理については、限りなく最終消費まで追えることを示す必要がある。4-5週間かかるとして、最終がどこまでか、7月初めの発表に対し企業なら申請する際に示し直した筈である。例えばその中には、中国大陸などへの再輸出等については安全保障に引っ掛からないものであることを示したはずであり、これが示せないと審査に許可が降りない。
  まだいまの段階では確定は言えないが、仮にこの両社の違いが、SK側での再輸出に何か審査が引っ掛かったなら、日本側の今回の審査のターゲットであったと言えるかも知れない。
  
  なお、この状況が必ずしも今回の措置の妥当性を示しはしない。輸出管理の優遇是正でも、変更直前の状況から非関税障壁が増えたことには変わりはないからである。これを正当と示すのに妥当な証拠はまだ充分開示されているとは言いがたい。