【リンダ・ヒル】1人の天才に頼る組織は危険、集団で天才になる方法

2019/8/27
前編では、イノベーションを創出するために、従来のリーダーシップ論とは異なる”導かないリーダー”の在り方、またそのために必要な「6つのパラドックス」について語ったハーバード・ビジネス・スクール教授のリンダ・A・ヒル氏。
創造的な世界的企業を念密に研究した結果、「集合天才」をつくることこそが、イノベーション創出に求められる新たなリーダー像だという。
集合天才を作るうえで不可欠な要素となる「天才の一片」は、どのように見出せばよいのか。
ハーバード・ビジネス・スクール在学中にヒル教授の教示を受け、世界をリードする倫理的なリーダーを養成するプログラム「Global Citizens Initiative(GCI)」を創設した桑名由美氏を迎えて、イノベーティブな組織を作るリーダーが持つべき心構えを聞いた。

「天才の一片」を発掘する

──ヒル教授は、1人の天才の出現に頼るのではなく、個々の才能を発掘し、共創して「コレクティブ・ジーニアス(集合天才)」を作ることこそが、イノベーション創出に求められると唱えています。では、集合天才の一員たる「天才の一片」は、どう発掘できるのでしょうか?