【リンダ・ヒル】リーダーが抱える、6つのパラドクス

2019/8/26
ハーバード・ビジネス・スクールで、イノベーションを導くリーダーシップを教えるリンダ・A・ヒル教授。
世界の創造的な企業の数々を分析した調査結果に基づく著書「ハーバード流 逆転のリーダーシップ(原題:Collective Genius)」では、イノベーションを創出するためには、従来のリーダーシップ論とは異なる“導かないリーダー”が必要だと提言した。
不確実性の高い時代において、ビジョンを掲げ、1人の天才の出現に頼るのではなく、チームメンバーとともにビジョンを共創し、個々の才能を発掘して「集合天才」を作ることこそが、イノベーション創出に求められる新たなリーダー像だという。
そんなヒル教授が、世界をリードする倫理的なリーダーを養成するプログラム「Global Citizens Initiative(GCI)」の日本初開催に合わせて来日。
現代のリーダーに不可欠なスキルや知識、今持つべきグローバルな視点について聞いた。

「導く」から「共創」するリーダーへ

──ヒル教授は、イノベーションを創出するにはこれまでとは異なるリーダーシップが必要だと提言されています。従来のリーダーシップとの違いについて、まずは教えてください。