三井住友FG、英運用会社買収へ 200億円超で
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人材が最大で唯一の資産であるアセマネ会社においては、M&A後のPMIにポイントがあります。それは、買収先の報酬体系、カルチャーやAutonomy(経営の自治権)の維持が重要であるということ。買収元の日本企業が抑えるところはトップの人事権。
邦銀は海外買収に慣れてきているので、本件でもこれらのポイントに最大限配慮したガバナンスを設計するのだと思います。
上記のガバナンス設計をミスると、人が辞めちゃいます(金融人材は流動性が高いので、嫌になるとすぐ辞める)。また、アセマネ会社のM&Aでは、買収先に会計上の資産がほとんどないので、買収金額のほぼ全額がのれんか無形資産。つまり、人が辞めると、「買収金額 = のれん」が減損になって、何をしたのか分からなくなります。
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日本企業による海外アセマネ分野での支配権獲得案件のケーススタディに、2013年のORIXによる蘭Robecoの買収(9割の株式で約2,500億円)というランドマーク案件があります。
当時、Robeco買収直後のガバナンス体制は、最高機関のManagement Board 4人は買収前からRobecoの経営陣だった方々が就き、ORIXはSupervisory Board 9名のうち2名(井上社長、宮内シニアチェアマン)を占めるに留まりました。買収先の経営自治に最大限配慮したからです。P/AUMで考えると、相応なValuationのように見えます。
6割がアジアの新興国株ってすごいですね。
この金利環境下ではストック収益を伸ばすしかないということですかね。邦銀はアジアの銀行買収がひと段落し、規模のある運用会社の買収を進めている。
株や債券を対象としたもの以外では、邦銀はプロジェクトファイナンス資産を対象とした運用会社やファンドを組成していて(含む新興国向け)、機関投資家の運用先の選択肢の1つとなってきている。この流れが加速すると新興国支援にも繋がってくる。
プロジェクトファイナンス資産のデメリットはストラクチャーが最初は解りにくいが、デットだと実は安定したリターンでデュレーションも長いので年金運用や生保の運用にはマッチする。