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「世界最悪の格差」に対する怒りが香港デモを生んだ | 時給5ドル、成人しても狭小住宅に親と同居で2段ベッド生活…

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  • 笹川平和財団 上席研究員

    経済格差が極端に大きいのは中国本土も同様です。中国にしろソ連にしろ、(彼らが言う)共産主義革命を起こしても、平等な社会など出来なかったということでしょう。ごく一部の支配階級と一般大衆を構成し直したに過ぎなかったのです。
    政治体制をそのままに市場経済を取り入れた中国では、支配階級とそこに関係を持つ人たちが極端に豊かになり、物価なども上がりましたが、それに付いていけない人たちも出てきました。中国では、地域間の格差も問題ですが、域内格差も大きな問題になっています。
    もともと、香港の多くの人たちは非常に小さな部屋に住み、お金持ちは高台の方に豪邸を構えていましたが、そこにその中国が大量のお金を香港に持ち込んだのですから、香港のバランスも崩れるでしょう。
    鄧小平氏が「豊かになれる者から豊かになれ」と号令をかけて、いわゆる「先豊論」が、経済格差を正当化してきました。後からでも豊かになれると思えば我慢も出来るでしょうが、中国の格差は構造的で、解消は難しいでしょう。
    香港市民の怒りも収まることはないのかもしれません。


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