[シドニー 19日 ロイター] - オーストラリア4大銀行の一角を占める国内2位銀行のウエストパック銀行<WBC.AX>は19日、住宅ローンの返済延滞率が上昇していることを明らかにした。また、中核的自己資本比率が小幅に低下したと発表した。

発表によると、軟調な住宅市況などを背景に、返済が90日以上滞っている住宅ローンの割合は第3・四半期に8ベーシスポイント(bp)上昇して0.9%となり、4大銀行で最も高い水準となった。

一方、中核的自己資本比率は6月までの四半期末現在で、10.5%に低下した。

豪4大銀行は2020年1月1日から、最低でも10.5%の中核的自己資本比率を維持する必要がある。資本の確保という点で、ウエストパック銀行とナショナル・オーストラリア銀行(NAB)<NAB.AX>は、コモンウェルス銀行(CBA)<CBA.AX>やオーストラリア・アンド・ニュージーランド(ANZ)銀行<ANZ.AX>に遅れを取っている。

ゴールドマン・サックスのアナリストは、顧客向けのリポートの中でウエストパック銀行の発表について「資本規制を満たすため(下期の配当が)引き下げられるとの我々の見方が裏付けられた」と指摘した。