【カヤック柳澤】GDPで豊かさは測れない。鎌倉発、未来の資本主義

2019/8/20
「ぼくらの甲子園」などの人気ソーシャルスマホゲームや、「うんこ」をインスタ映えに昇華させたイベント施設「うんこミュージアム」などを手掛け、また「サイコロ給」「スマイル給」といったユニークな社内制度がたびたび話題となる面白法人カヤック。
これらの「面白」な事業の一方で、カヤックは15年以上前から神奈川県鎌倉市に本社を置き、地方創生や地域コミュニティづくりに熱心に取り組んできたという一面も持つ。
地域を中心とした新しい資本主義のかたちを「鎌倉資本主義」として提言してきたカヤックが、次に仕掛けようとしているのが「地域通貨」だ。
これまでは商店街の割引券のようなイメージだった地域通貨だが、今では仮想通貨やブロックチェーンの概念なども取り入れた電子マネーの一つとして新たに導入されるようになっている。カヤックもこの秋から地域通貨の実証実験を自治体と組んで行う予定だ。
果たしてカヤックが作る地域通貨とは、どのようなものなのか。柳澤大輔CEOにその仕組みと未来について語っていただいた。
柳澤大輔(やなさわ・だいすけ)面白法人カヤック 代表取締役。1974年香港生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を卒業後、ソニー・ミュージックエンタテインメントに入社。1998年に合資会社カヤックを学生時代の友人と3人で設立し、24歳で代表取締役に就任。

地方ならではの「資本主義」がある

──そもそもなぜ、いま「地域貨幣」なのでしょうか。