貿易収支、7月は2カ月ぶり赤字 対中輸出9.3%減=財務省
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季節調整値では1267億円の赤字ですね。ただ、前月は季節調整値で339億円の赤字ですから、赤字幅は拡大しています。
輸出数量が自動車を中心に前年比で9ヶ月ぶりの増加に転じたことは明るい材料ですが、振れの大きい船舶が増えてますから、その辺は割り引いて評価すべきでしょう。
輸出金額が季節調整値で前月比プラスになれば企業業績的にもポジティブですが、そこはまだ前月比▲0.2%ですので、情報関連財の明確な反転が必要となるでしょう。日本が貿易収支で稼ぐ国から所得収支で稼ぐ国に変わって久しいですし、米国と違って経常収支が黒字基調を保っていますから、単月の貿易収支の赤字・黒字に一喜一憂する必要はないですが、2016年代後半から増加基調が続いて日本の成長を支えた輸出が「8カ月連続で前年実績を下回った」というのはちょっと気になるところです。
資源を輸入に頼る我が国は、輸入と輸出の間で生み出された価値で成長せざるを得ない宿命を負っています。そしてその価値が、一言で荒っぽく言ってしまえば国民が生み出して皆で分け合う所得でもあるGDP。自給率が100%近いコメだって、石油と肥料の輸入が止まったら、日本で今のように作ることはできません。資源を輸入するには相応の輸出が必要で、国内で働いて稼ぐしかない多くの人々の豊かさは、とどのつまりそれで支えられているのです。貿易の総量が減ると、日本の豊かさは衰える。保護貿易の蔓延が貿易を減らすのはそういう意味で心配だ、なんて考えながら読みました (^^;)輸出数量は底打ちが一段とはっきりしてきました。中国向けにも持ち直しの兆しがみられます。
輸入数量は相変わらずの高めの伸び。内需の堅調さを裏付ける動きですが、消費増税前の駆け込み需要も押し上げ要因として働いていると思います。