【分析】日本人から、100m9秒4のボルトは誕生するか?

2019/8/23
人類の限界は、果たして100m何秒だろうか?
「9秒4はいけると思う。私でも、他の選手でもね」
陸上短距離100m走の世界記録(9秒58)保持者、ウサイン・ボルトは以前そう語ったことがある。
しかし、本当にそうだろうか。どのスポーツ科学者に聞いても、ボルトは「怪物」だという認識は一致している。
2008年、9.69の世界記録を更新したウサイン・ボルト(右)(写真:Vladimir Rys/Bongarts/Getty Images)
陸上競技のなかでも100m走は、肉体の“性能”が直接試される競技だ。アキレス腱の強さや速筋・遅筋の割合、体形など、生まれ持った才能がものを言うところが大きい。
そのどれを取ってもボルトは「規格外」だ。
ボルトがマークした「9秒58」という記録は、どれくらいすごいのか。