ファミマ、完全予約で利益7割増 ウナギ弁当、廃棄費用減のため
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「売上が2割減って利益が7割増」というのが、ちょっとどういう仕組みなのか分かりにくいので整理してみます。
まず、減った2割の売上。
これはざっくり言うと「店頭なら買ってたけど、予約なら買わないよ」という人の分のマイナスです。
だいたい想像がつきますね。
問題は利益が7割増という点。
文脈から「商品原価を下げた」or「値上げした」というわけではありませんね。
とすると利益に繋がる事象としては「店から本部に支払うロイヤリティが減った」ということだと推定できます。
では大手コンビニのロイヤリティの計算方法はどうなのかというと、
・本部ロイヤリティ=粗利×ロイヤリティ率
・粗利=売上−売上原価
・売上原価=(仕入数量-廃棄数量)×商品原価
となっているので、完全予約制により廃棄数量が0になるということは
<予約+店頭販売>
売上原価=(仕入数量-廃棄数量)×商品原価
↓
<完全予約制>
売上原価=仕入数量×商品原価
という変化が起きるわけですね。
そしてこの変化により、
売上原価が上がる。
↓
粗利が下がる。
↓
本部ロイヤリティが減る。
ということになります。
つまり上記の流れにより本部への献上していたロイヤリティが減った分が、昨対で7割分の利益増につながったということでしょう。
この推論から言いたいことは2つ。
①加盟店にとってロイヤリティがどれほど重たいものか
②また店頭販売をするためにどれだけの廃棄が出たのか
ということです。
売上が2割減って利益が7割も増えたんですから、上の①②は相当なものだと思います。
まぁ根本は「売上原価の計算に廃棄分を勘定しない」というロイヤリティの計算方法が問題なのですが。
これじゃあ加盟店の経営は厳しいですね…。販売額2割減で店舗利益の平均が7割増との事。うなぎ・おせち・クリスマスケーキ・恵方巻きなど、衝動購買ではなく目的購買に関しては、当日販売をかなり限定的にして予約型に移行しても個人的には良いと思います。
こういった特別な日用のものは完全予約制いいですね。廃棄ロスは馬鹿になりません。その分商品のクオリティを上げてコスパを高める努力がされると消費者にとってもなおいいと思います。
ものあまり時代でいつでも買える便利な世の中だからこそ、限定感のある売り方が際立ってくるのではないでしょうか!