【再生】ドン底からプロレスを復活させた「黒子企業」の正体

2019/8/16
事業の両輪は「ゲーム」と「プロレス」──。7月に東証マザーズに上場した「ブシロード」という企業が面白い。
2007年に創業されたこの会社は、漫画やアニメといったコンテンツを起点に、カードゲーム、スマホゲームなどに多角展開して成長してきた。
1つのIP(知的財産)を起点に多方面に展開する「メディアミックス」という手法で次々にヒット作を生み出し、コンテンツ業界で一目置かれる存在として地位を確立している。
しかしこの会社のユニークな点は、コンテンツの多角化だけではない。2012年に老舗プロレス団体の新日本プロレスを買収。スポーツビジネスに本格的に乗り出したのだ。
ブシロードは、当時、人気のどん底だった団体を立て直して「プ女子」(プロレス女子)ブームを巻き起こす。その結果、売上高は約4倍に伸びているから、その勢いは凄まじい。
なぜブシロードは”畑違い”のスポーツ経営、しかもプロレス団体の運営に乗り出したのか。どん底だったプロレス人気をどのようにV字回復させたのか。
橋本義賢社長に真相を聞いた。