WeWork、IPOを申請-今年上期は730億円の赤字
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注目のコメント
調達は1千億円弱と小ぶり、今回もまたIPOというものの性質の変化を物語る。資金調達のためではなく流動性確保のためのIPO、あるいは不景気対策とでも言うべきか。
ラストラウンドのバリュエーションは約5兆円。売上の25倍。
そこまでの価値源泉な何か?
下記にコメントした通りです。
https://newspicks.com/news/3459753WeWorkのIPO資料(S-1、①)が出て、米国メディアを見ると多くの報道がある。どれも基本的に「金をどぶに捨てるようなもの」という論調。
普通に見る分にはそう見え、個人的には同意するのだが、ただ誰もがそういう風に言っているものが化けることがあるのが少しだけ気になる点。とはいえ、やはりバカ高いし、大赤字・ネガティブCFのなかで資産サイドは長期だが契約は短期というミスマッチ含めて、かなりリスクが高いように思う。
S-1のサマリは以下。カッコ内は自分のコメント
・メンバーの50%は米国外
・通常のオフィスリースより1/3近くコストが安い(その真偽・前提まではチェックしていない)
・オフィス開設から6か月でランニングで黒字化
・積極的にオフィス開設しているので、全体のオフィスのうち30%が24か月以上経過してCFなどの算段が建つ「Mature」というもの(ただそれらの稼働率やどれだけが黒字化しているかなどの情報はなし)
・TAMは既に開設している111都市で1.7兆ドル、狙っている280都市では3兆ドルと巨大
・それゆえ必要に応じて投資はコントロールできる。例えばBrexitでロンドンのオフィス開設を一時止めたら、稼働率は10pt上昇し現在は再開。なおロンドンの稼働率は93%。
・財務諸表を見ると売上に対してLocation Operating Expenseの比率は特に2018年以降減少し現在は8割ほど(ここがどこまで下がるかがポイント、とはいえ他に償却費やSGAなどが大量に乗る)
いくつか米国記事を紹介。
②はVox/Recodeの記事でRegus展開するIWGとの比較。グラフが分かりやすいが、成長率が違うとはいえ売上・利益はIWGが大きいのに評価はWeWorkが10倍(つまり成長率と、成長して利益が出るというのが「期待値」)。
③はCrunchBaseで、過去のファイナンシングと、会員数及びそのうち法人会員が占める比率の推移などのグラフがある。
④はMarketWatchのコラムで「楽観的過ぎ、金をどぶに捨てるようなもの」とバッサリ。
①http://bit.ly/304n2cW
②http://bit.ly/303ZeWF
③http://bit.ly/304skVR
④https://on.mktw.net/303DNF1WeWorkがIPO申請。詳しくS1みないと内容は分からないけど、Uberに続く破格のIPO。SBにするとギリギリ滑り込めた。孫さんは持ってる。
18年売上高は18億2千万ドルで、前期比約2倍。一方で最終損益は16億1千万ドルの赤字(前期は8億8千万ドルの赤字)となり19年1~6月期も6億8千万ドルの最終赤字
追記
https://www.vox.com/recode/2019/8/14/20804029/wework-ipo-tech-company-valuation
この記事ではレンタルオフィスの老舗リージャスを運営するIWGとの比較して高すぎると。
WeWork. IWG
運営面積. 45M. 50M
会員数 0.5M 2.5M
売上 $1.8B $3.4B
収益 $1.9B赤字 $0.5B黒字
バリュー $47B $3.7B
売上はIWGが倍、収益は比べ物にならない、バリューはWeWorkが10倍以上
これをマーケットがどう評価するか。WeWorkはテックAIカンパニーか否か。