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重要なことなので繰り返し書きますが「対抗措置」は、国際法上の違法性阻却事由。そこには違法性が必要です。

簡単に言うと、違法な状態があり、それを取り除かなくてはいけないが、他に手段がないのでこちらも止むを得ず違法な措置をとるが、それの違法性を問わない、ということ。

メディアが「対抗措置」と書く場合には、どちらがどこについて、違法性を認識しているかをしっかり分かって書いているのと、何となく対抗措置と使っているのではかなり意味が異なります。こちらの記事はどちらなのか。

本記事では『日本政府が、安全保障上の輸出管理で優遇措置を取る「ホワイト国(優遇対象国)」から韓国を除外することへの対抗措置とみられる。』と書いています。つまりは、地の文で「対抗措置」を使っており、日本政府のホワイト除外の対応に違法性があると認識しているのでしょうか。

これまたしつこく書きますが、是非、全ての署名付きで記事を配信して頂きたい。「日韓の対立は収まる気配がない。」と何気なく書いてありますが、これは価値判断です。また、上記の「対抗措置」の解釈も重要な論点をはらんでいます。

NewsPicksでは、読み手に何らかの影響を与えるであろう、執筆者、編集担当者、デザイナー全ての名前をフルネームで出し、アカウントに紐付け、でやっています。

日韓の現在進行形の問題を扱う、全ての記者の方には、国際法の教科書を購入し、対抗措置、報復、復仇等について扱っている章をしっかりと読んで頂いた上で、署名入りで情報発信をして欲しいと切に思う。結果、どのような論調になるのかは、各メディアや記者の色があるので、それは報道の自由。
運営の方が国際法について言及されている。コメントにはコメントしない主義だが運営の方なので許してちょ。

簡単に国際法というがこの「違法性阻却事由」については慣習国際法上の議論が多い。なぜならば紛争の場面では国家主権が剥き出しでぶつかり合うからで「国際法の教科書」を読めばそれで分かるというものではない。そして日韓の諍いは到底そのレベルには至っていない。

古くはLauterpachtの古典的著書である通称Analogyによって国内私法上の諸原則を国際法に援用する道筋が付けられたけれどもだからといってそれが国際法の「法源」としての慣習国際法となっているかというとそれは違う(ここでの「法源」とは「法が認識される素材としての法源」という通説に従う)。もうひとつの「法源」は「条約」ですね。

たとえば米国によるテロへの復讐は違法性阻却事由があったのか?国連安保理決議があれば他国の主権侵害は合法なのか?国連安保理が機能しないときに国連総会決議で他国に制裁してもいいのか?復仇と対抗措置は何が違うのか?わかんないでしょう?わたしが国際法学徒だった頃からみんなわかんないって言ってた。国家間の争いを一律に解決する条約は存在しないのだから「法源」としては国際慣習法が存在することが前提になるのだが最近そんな国際慣習法が確立されるようにでもなったのか?

原則論はここまでとして。さて。この日韓の諍いを国際慣習法で白黒付けられるのか?これに援用できる先例によって法源たる国際慣習法として成立しているのか?本件について国際慣習法に基づいて議論するのは無理がある。国際慣習法はこんな細かいことまでは定めない。だって「慣習法」だもの。鶏を割くのに牛刀をもってするようなものだ。

わたしは国際法を持ち出すこの運営の方の一知半解ぶりが気になる(それは本件のみに限らない)。教えてもらいたいのだが国際法の教科書の誰のどの本がこの問題の国際慣習法上の解釈や説明にとって役に立つのかしらん?浅学非才のわたしにも勉強の機会を与えてもらいたいと思う次第。