【激動】日本人は知らない。消費を変えた「本当のデジタル革命」

2019/8/12
「いらっしゃいませ。こちらの店舗はキャッシュレス店舗です。Suicaを準備してください」
7月30日、東京の郊外にあるJR「武蔵境」駅の構内に新型の無人コンビニが誕生した。
JR東日本系のコンビニ「NewDays」の新店舗で、一般的なコンビニの4分の1ほどの面積のフロアに、セルフレジが2台あり、ドリンクやパンなどの商品を自分で読み取って、支払いをする。
お店を出れば、目の前にはSuica専用の改札口があり、商品を買ったSuicaを出したまま、駅に入ることができる。
狙いは、顧客の利便性向上と人手不足の解消だ。
「アルバイトの人を集めるのも大変な今、こうしたタイプの無人店舗を広げていきたい」
運営するJR東日本リテールネットの担当者の期待は高い。
(撮影:谷口 健)
一方、セブン&アイ・ホールディングスも新しい取り組みを始めた。
8月2日、セブン&アイHDの100%子会社・フォーキャストが、東京都品川区の東急「中延」駅前に、新型の食品スーパーをオープンした。
新しいスーパーの名前は「コンフォートマーケット」。新しいサービスを導入した実験店舗という位置付けで、レジは全てセルフレジだ。
さらに、専用アプリを活用して、アプリで注文した商品をスーパー内のロッカーで受け取れるサービスも提供する。
今、日本全国でこのような新たな店舗の模索が続いている。
だが、こうした日本の取り組みは、「外国と比べて遅れている」と業界関係者は声をそろえる。
今回の特集「ニューリテール」では、リテール(小売)業界の最前線を追っていく。
特集第1回は、2019年3月に出した著書『アフターデジタル』が話題になっている中国在住のビービット藤井保文氏が、中国で起きている「3つの新潮流」について解説する。
藤井保文(ふじい・やすふみ)ビービット東アジア責任者。1984年生まれ。東京大学大学院学際情報学府情報学環修士課程修了。 2011年、ビービットにコンサルタントとして入社。金融、教育、ECなどさまざまな企業のデジタルUX改善を支援。 2014年に台北支社、2017年から上海支社に勤務。著書『アフターデジタル』がリテール業界関係者を中心に話題となっている(写真:谷口 健)
中国で起きている「3つの新潮流」
日本の小売業界で今、「OMO」という新しい概念が注目されています。「Online Merges with Offline」の頭文字を取った略称で、直訳すると「オンラインとオフラインを融合する」という意味です。
提唱したのは、グーグル中国事業の責任者を務めた経験もあるシノベーション・ベンチャーズの李開復CEOで、中国では2017年9月頃から使われています。