「10億人に普及させる」FacebookがVRに賭ける理由

2019/8/7
最前線で活躍するイノベーターたちの講義をオンラインでお届けする動画講義『MOOC』。
前回より「テクノロジー・サイエンス」特集をスタートしている。
今回はその第二弾として、株式会社Mogura 代表取締役・久保田瞬氏の「VR/AR/MR 解体新書」を配信する。
多数のヘッドマウントディスプレイが発売され、「VR元年」と言われた2016年から早3年。
法人ではグローバル企業を中心に活用が進み、業務効率の改善や顧客満足度の向上など大きな効果を発揮しているという。
またデバイスの低価格化などが進み、今後コンシューマー市場の拡大も期待され、Facebookは「10億人にVRを普及させる」というビジョンを掲げている。
本講座では国内最大のVRメディアを運営する久保田氏がVRやARの「最先端」、そしてその未来について「約3分×10回」で解説。ここでは無料公開中の第1話の内容と第2話以降の概要を紹介しよう。
無料公開中の第1話はこちら

VRは「スマホの進化」と相似している

ビジネスパーソンの方にとって、VRやARはどんな存在でしょうか。
FacebookやマイクロソフトがVRやMRに積極的に投資をしている、Appleが「ARグラス」を開発しているなど様々なニュースが発信されています。
しかし「本当に普及するのだろうか?」と疑問を持つ方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、今回の講座ではVRやARなど一連の基礎知識からお伝えします。
ちなみに、こちらに出ている映像は私がヘッドセットを装着して観ているものです。
このような家っぽい風景も見えますし
このようにメモも確認できたりします。今のVRはここまでできるようになりました。
私がVRの話をするとき、よく用いる例があります。
それが「ショルダーフォン」から「スマートフォン」への進化です。
「ショルダーフォン」は当時限られた場所でしかできなかった通話を移動中も可能にしました。
一方で非常に重たく、大きく、しかも電話しかできない製品で爆発的に普及はしませんでした。
しかし時が経ち「スマートフォン」が誕生すると、インターネットを通じて地球の裏側まで簡単につながるようになりました。またスマートフォン1つで生計を立てることもできます。
これを踏まえると、現在のVRデバイスはかつてのショルダーフォンのような状態です。そして今後さらに進化して、スマートフォンのようにみんなが使うデバイスを目指している状況です。
このVRの将来性を踏まえて、企業も積極的に投資しています。
例えば、Facebookは2014年3月にVRヘッドセットを開発している「Oculus」を約20億ドルで買収しました。
当時VRのヘッドセットが一般向けに発売されていなかった時代に、日本円にして約2,000億円もの投資を実施しているのです。
それくらい、FacebookはVRの将来に賭けていると言えます。
そして私もその将来性にワクワクしている1人です。
次回以降はVRやARとは何か、そしてデバイスやその活用事例などを紹介して、VR・ARの未来についてお話しします。

VR・ARが普及した未来とは

「VR/AR/MR 解体新書」では、第2話以降でその内容を詳細に解説する。
第2話以降のタイトル、内容は以下のとおり。
VR、AR、MR...。
耳にしたことはあっても、その定義を正確に把握できている人は少ないはずだ。
第2話では、「VRとARの違い」などを紹介し、第3話以降の講義に向けて基礎を固める。
「VRのヘッドセットの進化は目覚ましい」。
久保田氏は価格や性能の向上などを挙げ、その「今」を伝える。
果たして、VR用のハードウェアはどこまで進化しているのだろうか。
スマートフォンメーカーなどがこぞって参入する「AR」。
ポケモンGOの登場などで盛り上がっているように見えるが、久保田氏は「日常で使うには不十分な点が多い」と指摘する。
現在のARの課題とは?久保田氏がその理由を解説する。
今後市場の拡大が予想されるVR・AR市場。
予想されている市場規模に差はあるものの「伸びることは間違いない」と久保田氏も断言する。
実際にどのような領域でVR・ARは活用されるのか?VRとARに分けて久保田氏が予想する。
グローバル企業を中心にVRの活用が進められているのをご存知だろうか。
アメリカ・ウォルマートでは約17,000台のVRデバイスを導入するなど、大規模な導入が進んでいる。
なぜ大企業でVRデバイスが積極的に活用されているのだろうか?
法人で進むVRの活用、その中でも効果を発揮しているのが「シミュレーション」だ。
国内でもトヨタが自動車整備の技術指導で使用し、大きな成果を上げている。
本講義では法人におけるVRの活用事例を紹介する。
VRの普及が進むのは法人だけではない。近年はVRゲームも盛り上がりを見せつつある。
100万本のヒットゲームも誕生し、ハードウェアの普及やクリエイターのレベルの向上など今後ますます有望な分野になると予想される。
その中でも、久保田氏が注目するのは「IP(知財)の活用」だ。
なぜIPの活用が有望なのか?事例をもとに解説する。
性能が著しく向上しているVRヘッドセット。
解像度が上がり続け、嗅覚や触覚までリアルに再現できるようになるとどのようなことが実現するのか。
第9話ではVRの進化がもたらす「未来」について、久保田氏が展望を語る。
「VRが普及した先に何があるのか」。
GAFAやポケモンGOを開発したNianticなどのスタートアップがその未来を描きながら、開発競争は激しさを増している。
最終話はGAFAをはじめVR市場に参入している企業の最新動向をお伝えする。
アカデミア会員の方は、アプリにて全エピソードを視聴いただけます。詳細は以下の画像をクリックしてサイトをご覧ください。